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慶應義塾大学・森聡さんの解説。米中首脳会談の主な焦点はイラン情勢、経済・貿易、台湾めぐる問題。トランプさんは経済的な実利を取ることとイラン情勢について米中の主要国が立場を蜜にしていることを示すことが目標だった。習さんは台湾問題が米中関係にとって最も重要な問題だと伝えるとともに、世界に向けても台湾問題がいかに重要かというメッセージを発したかった。アメリカ、中国それぞれ国内に向けて首脳会談を通じて取るべきものは取ったとアピールできる成果を示そうとしている。
慶應義塾大学・森聡さんの解説。イラン情勢について、アメリカ側は「両国はイランが決して核兵器を保有してはならず、ホルムズ海峡は開放されなければならないという認識で一致した」とした。一方、中国側は“意見を交わした”としたが、詳しい内容に触れていない。かねてから双方が取っていた立場で重ね合わせた状況で、大きな駆け引きがあったわけではない。中国側が触れないということは、アメリカ側の方が中国と協力してイラン問題に臨んでいることをアピールしたい。中国側はイスラエルとアメリカが始めたイラン攻撃に協力や支持しているイメージは出したくないという思惑もある。イラン攻撃が始まる前からアメリカは中国が制裁対象のイランから原油を輸入していることに反対の意見を示していた。エネルギーの輸入を中東に依存するのではなく、アメリカから買うべきという働きかけをしたとみられる。
慶應義塾大学・森聡さんの解説。経済・貿易について両首脳は関係の発展に前向きな姿勢を示している。アメリカ側は米企業の中国市場へのアクセス拡大、中国による米での投資拡大など経済協力の強化について協議したとしていて、トランプ大統領はFOXニュースに対して「中国がボーイングのジェット機200機を注文することで合意した」ともしている。一方、中国側は両国の貿易協議で進展があり、米による協力強化を歓迎するとしている。米中双方が経済状況を悪化させたくない思惑があった。トランプさんは経済問題が11月の中間選挙につながってくるので実利を刈り取りたい思惑が強かった。習さんもアメリカとの関係を安定させ、貿易・経済の関係を改善させていると示したい思惑があった。今回の一連のプロセスで圧力をかけないということが特徴的。利益の交換というモードに移ってきている。中国による対米投資にも触れている。アメリカと中国双方に経済的な関係を強めていく取り組みが交渉を通じて明確になってきた側面がある。
慶應義塾大学・森聡さんの解説。台湾をめぐる問題について、中国側は「中米関係で最も重要な問題。対応を誤れば両国は衝突し非常に危険な状況になる」と、アメリカを強くけん制したのに対し、アメリカ側は台湾について言及しなかった。ルビオ国務長官が「アメリカの従来の台湾政策に変更はない」と発言。今回、中国側がいかにこの問題を重視しているかを明確なメッセージとして打ち込むだけにとどまった。中国が一番警戒しているのは会談後に台湾向けの武器輸出をトランプ政権が議会に通告するかどうか。習近平国家主席の晩餐会での「建設的戦略安定関係」という発言に注目が集まっている。中国側の圧力をかけ合わずに競争はあるが一定の範囲内に収めるという関係を維持していきたいという思いがあるが、台湾問題が適切に処理されることが前提。今年は今回の会談を含め最大4回の米中首脳会談が行われる可能性がある。9月までに台湾問題がどう扱われるかが中国にとって最大の焦点。3回の首脳会談が意味のあるものになるかは予断を許さないということ。
