報道特集 (特集)
パキスタンへの退避が決定。脱出には現地の支援チームが付き添い、潜伏先から国境まで車で移動。出発前日、ファティマさんに心境を聞いた。2024年1月11日、危険を回避するため夜中のうちにカブール市内を抜け国境を目指す。カブールから国境の街、トルハムまで200km余。日の出までに7か所の検問所通過を目指す。カブールを出て約10時間後、ファティマさんたちは無事パキスタンで待ち受けていた支援チームと合流、首都・イスラマバードに到着した。ことし2月、最終目的地であるドイツからの受け入れに時間がかかり、先行きを案じ始めていた。うつ状態の夫を支えながら息子の看病など家族のサポートに奔走する日々を送っている。潜伏生活を送るさなか、アフガニスタンの女性を取り巻く現状について書き綴った著書。難民としての現実を突きつけられるファティマさん。同じような境遇に置かれたアフガニスタンの人たちのために新たな目標を掲げている。ファティマさんは「世界はアフガニスタンの人たち、特に女性が抑圧されていることに沈黙。どこの国に行っても厳しい状況に置かれた祖国の人たち、とりわけ女性の権利を取り戻す活動に取り組みたい」と話した。