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広島県・世羅町は農業が盛んな山里。訪ねたのは5月中旬。田植えを終えたばかりの田んぼが広がっていた。目に止まったのはきれいに刈りそろえられた茶畑。標高400メートルほどの山あいで育つ世羅のお茶寒暖差が大きいため甘みとうまみが強いのが特徴。春に摘んだお茶を頂くと水野さんは「渋みが全然ない」などとコメントした。昭和の初め世羅ではお茶の栽培が奨励され茶畑が広がっていった。しかし今、お茶農家が減り多くの茶畑が荒れてしまっているという。そこで12年前、会社員だった戸田雅伸さんは仲間と共に茶畑の再生に乗り出した。道の駅には世羅のお茶を使ったスイーツなども販売している。地元の高校では世羅のお茶の魅力をいかに発信するか考える授業が行われている。新茶の摘み取りをしていた松浦宏充さんと母親の照子さん。本業は野菜農家だが、畑の空いた土地で家族が飲むだけのお茶を育ててきた。照子さんは街中から世羅に嫁いで60年以上になるが当初は農家の暮らしに馴染めなかったが長年お茶と向き合うなかでその気持は変わっていったという。