ニュースウオッチ9 (ニュース)
石破総理の後任を選ぶ自民党総裁選ではきょう日本記者クラブで討論会が開かれた。小林元経済安保相
は現役世代・中間層をしっかり支援していく、茂木前幹事長は物価高を上回る賃上げ、林官房長官はみんなでこの暗い状況を一致団結して乗り越えていく、高市前経済安保相は日本を世界のてっぺんへ、小泉農相は日本の生産力・供給力を拡大していくなどと訴えた。総裁選では物価高対策が論点となっている。東京・町田の飲食店は唐揚げ定食を680円で提供し、ごはんのおかわりは無料。ブレンド米など仕入れで工夫しているが、新米価格が上がったら値上げも検討しているという。都内の喫茶店ではコーヒー豆の仕入れ値が5年で約2.5倍になった。都内の子ども食堂では食材の寄付が去年より4割ほど減少し、提供する食事の量を減らさざるをえなくなった。討論会では小林が「定率減税」を主張。低所得者へは重点支援地方交付金、ガソリン税の暫定税率廃止などで対応するとした。茂木は食料品の消費税減税は時間がかかって効果が非常に薄いと語った。林は安倍政権以来やってきた賃上げのお願いを今後も続けたいと語った。高市は消費税減税は党内で合意できず、他党とも話ができないのでスピード感のある政策を優先したと語った。小泉は消費税減税を選択肢として否定しないとしながらも、ガソリン税の暫定税率の廃止を訴えた。討論会では各候補者が別の候補者を指名して質問する形式の討論も行われた。最も多い4回の指名を受けたのは林&小泉。高市は林に石破政権の継承について質問。林は良いところを継承して変えるところは変えていきたいと答えた。茂木は小泉に日米関係についてトランプ大統領との向き合い方を質問。小泉はできる限り早い時期に会談を実現したいと答えた。防衛費について問われた小林はGDP比2%では足りないと思っている。その先のことは速やかに分析する中で積み上げていくべきと答えた。討論会に先だって5人は去年の衆院選で落選した元議員らの会合に個別に招かれた。相次ぐ国政選挙での敗北を受け、党の再生に向けた取り組みなどを訴えた。会合を主催した橋本岳元厚生労働副大臣は政治資金問題について「きちんと理解いただけるように行動していただきたい」と語った。国民民主党の玉木代表は物価高対策について「年内に具体的に何をするかちゃんと示してもらいたい」、日本維新の会・藤田共同代表は自公との連立について「オーダーが正式にあるわけでもない状況で喜んでしゃしゃり出る問題でもない」とコメント。フジテレビ「イット!」に出演した立憲民主党・野田代表は首班指名について「ほかの野党との連携を目指して来週にも協議を始めたい」との考えを示した。