被災地の検索ワードは 分析で見えた支援のヒント

2024年6月29日放送 21:27 - 21:34 NHK総合
サタデーウオッチ9 デジボリ

最大震度7の揺れを観測した能登半島地震。石川県内で申請された公費解体は2万棟余り。まだ水が使えない家も多く影響は続いている。NHKはLINEヤフーと共同で、被災した地域のインターネットの検索ワードを地震直後から分析してきた。地震の直後多く検索されたのは「断水」ということば。そして、時間とともに「風呂」や「トイレ」といった具体的なことばになっていった。その時期の被災地の状況を映す鏡とも言える検索ワード。地震後、1週間ほどからは「り災証明」。2月下旬からは「義援金」や「仮設住宅」が目立つように。4月には「ボランティア」がよく検索されていた。地震から半年。今、検索されていることばとは。今回分析したのは輪島市、珠洲市、能登町、穴水町の4つの自治体にいる人たちが何を検索したかのデータ。データと被災地で実際にあった動きを紹介。検索データは被災した方々の生活と密接に結び付いている。
先週の検索結果:軽自動車、中古車、カーセンサーなど。車に関連した検索頻度が高まっている。地震で車を失った人たちに無料で軽トラックや乗用車を貸し出すサービスを行っている団体。地震の2週間後から活動を始め、およそ400台を貸し出している。熊本地震や西日本豪雨でも活動してきた団体「日本カーシェアリング協会」では、通常4か月から5か月の期間で支援を行ってきた。能登半島地震ではそれより長い半年の期間を設け7月末までとしていたが、日本カーシェアリング協会・吉澤武彦代表理事は「申し込みが全然減らない。被害が甚大だったので、車のニーズが長期化していると思う」と話す。車を借りている本谷謙さんは、珠洲市で鉄工所を営んでいる。地震で自宅は全壊。仕事用の軽トラックと買い物や家族の通勤に使っていた自家用車は今も下敷きになったまま。2月に中古の軽トラックをおよそ100万円で購入。貸し出しサービスを利用している自家用車もいずれも購入したいとネット検索しているが、予算などの条件に合う車はなかなか見つからない。車の貸し出しを行っている団体にも、車を新たに購入するのは難しいという声が相次いでいる。当初は来月末までだった無料の貸し出しを10月半ばまで延長することにした。


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