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約2mの高さに張られた幅3センチの綱。その上で様々な芸を披露しながら渡っていく。チュルタギと呼ばれる伝統芸能の綱渡り。地上の道化役と綱をわたる曲芸師が対話をしながら技を披露するのが特徴。チュルタギは約1000年前、高麗時代の文献に初登場しており、2011年ユネスコ無形文化遺産に指定された。しかし、その伝統は危機にさらされている。第一人者のキムさんは9歳の時に師匠に出会い、チュルタギを学び25年前に韓国で唯一の国家無形遺産の保有者になった。しかし、長い間後継者がいなかった。かつて師匠と衣食住を共にしすべてを学んできた。現代では長期修行を弟子が続けることが難しいという。キムさんは国家無形遺産の保有者となった時から後継者を育てるため、生徒の募集を始めた。現在の生徒は15人。そのうち4人は3年以上の教育を受け、技能審査に合格し後継者として国家遺産庁に認められた。若い後継者たちはチュルタギの面白さを知ってもらうために体験会を実施。「伝統を守りつつ時代にあった方法で継承していく必要がある」などと弟子は話した。