香港国安法 施行4年 声上げ続ける女性の思いとは

2024年6月26日放送 4:48 - 4:54 NHK総合
国際報道 (ニュース)

香港はかつて、人々が頻繁に街頭に出て自分の意見を主張する“デモの都”といわれていたが、2020年6月に反政府的な動きを取り締まる「香港国家安全維持法」が施行されたため、街の姿は大きく変わった。施工から4年で、政府に対する抗議活動が厳しく抑え付けられ、デモや集会を開くのは非常に難しくなっている。その香港で国安法に違反したとして、夫が有罪判決を受けながらも街頭に立つ女性がいる。市民への締め付けが強まる中でも、声を上げ続ける女性の思いを取材した。
先月、香港の裁判所前で民主派団体代表の陳宝榮さんが私服警察官らに囲まれていた。裁判所で国家安全維持法に違反した罪に問われた、民主派の元議員らに対する判決が予定されていた。陳さんの夫で、立法会元議員の梁国雄さんをはじめとする民主派は、4年前の2020年に立法会の議員選挙に向けて、候補者を絞るための予備選挙を実施。この際、「立法会で過半数を獲得し、政府の予算案を否決して行政長官を辞任に追い込む」と掲げた。しかし同じ年に施行された国安法に違反し、国家政権の転覆をはかった疑いがあるとされ、予備選挙に関わった47人が逮捕・起訴され、梁さんら14人に有罪判決が言い渡された。陳さんは「梁さんらが掲げた手続きは、香港の憲法にあたる基本法に定められている」として、「罪に問われるのはおかしい」と主張している。陳さんと梁さんは長年、労働者の権利保護や普通選挙の実施などを求めて、ともに活動してきた。夫の逮捕後は陳さんが団体の代表となり、国安法により民主派団体が相次いで解散に追い込まれる中でも活動を続けている。
陳さんは夫が収容されている拘置所に向かっていた。この3年はガラス越しにしか会えていない。量刑が出て、夫が刑務所に移送されると面会は大幅に制限される。今年3月、香港では新たに国安法を保管する「国家安全条例」が施行され、「香港政府や中央政府への憎悪をあおった」などとする「扇動的な行為」に対する罰則が強化された。警察が目を光らせる中、陳さんは慎重に言葉を選んで街で演説していた。陳さんは「1人でも声をあげ続けることが、社会を良くすることにつながる」と信じている。


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梁国雄香港特別行政区立法会香港中華人民共和国香港特別行政区国家安全維持法国家安全条例

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