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先進国の中でも医師の数が少ない日本。医療現場の負担を少しでも軽くしたいと、高校生が2つの電子機器を開発した。静岡県立島田工業高校の放送技術班の生徒たちは「健康と福祉」をテーマに電子機器の開発を進めている。生徒たちの自信作「デジタル聴診器」は、音をデジタル化して画面に表示し目で見て確認することができる。患者が自宅などで使うことも想定し、インターネットを利用してデータの共有ができる。循環器内科の医師は、医師の負担軽減につながると期待する。デジタル聴診器は去年、全日本学生児童発明くふう展で奨励賞を受賞した。そして今年は「耳鳴り抑制装置」が賞を取った。開発のきっかけは、クラスメートが耳鳴りの症状に悩んでいたこと。課題研究で学んでいる舞台音響の技術や知識を応用した。医師は、耳鳴りの周波数と逆のノイズを利用する音響療法はユニークな発想だと話す。開発した電子機器は業界で話題となり、企業などが視察に訪れている。生徒たちはきょうも新しい機器の開発や改良に励んでいる。