Nスタ (ニュース)
歴史的な節目の5万円まであと50円ほどに迫った日経平均株価はきょう反落。一時700円以上下落し、大台の到達まで足踏み状態が続いている。底堅い今の東京市場はきのうからほぼ横ばいで取引を終えた。今の株高の大きな支えとなっているのが海外マネー。日本株の売買で約7割が海外勢。聞こえてくるのは期待の声ばかり。海外勢からの熱視線を受け、史上初の5万円を射程に入れる株価だが、株が上がっても生活は苦しい。第一生命経済研究所・藤代宏一主席エコノミストは「今の日本の株式市場と街角の景気でいくと株高不況という構図にある」と話す。株高不況の最大の要因は物価高(インフレ)にある。物価の上昇を含めた日本の名目GDPのグラフでは物価の上昇に伴い、2020年頃から急激に伸びている。一方、株価の推移もほぼ一致している。日常では物価高は家計への負担と感じる場合が圧倒的。そのため、株高と日常に大きな溝が生まれる。株高不況解消には賃金の上昇が必要。企業が成長し物価高を上回る賃上げを達成するにはまだ少し時間がかかるという。始動した高市政権は日本経済が株高不況を抜け出すまでしのげるか、早速正念場を迎えている。