王様のブランチ (BOOKコーナー)
文芸書ランキングを紹介。注目したのは9位の「電通マンぼろぼろ日記」。様々な職種で働く人々の現実を描いた人気シリーズ第18弾である。レストランで酔った顧客に土下座した日々を始めリアルな給料や残業代、そして交際費などお金の生々しい使い方などが載っている。
文芸書ランキング第5位は原田マハさんの「板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh」。版画家・棟方志功の試練と栄光に迫った物語となっている。若き日の棟方は画家への憧れを胸に青森県から上京したが、師匠も画材を買うお金もなかった。さらには極端に目が悪く、ついには画家を諦めるのだった。そんな中出会ったのは木版画。今なお世界中で愛される棟方志功の真実に迫るアート小説となっている。
第4位は森見登美彦さんの「シャーロック・ホームズの凱旋」。
第3位は宮島未奈さんの「成瀬は天下を取りにいく」。
第2位は雨穴さんの「変な家2 11の間取り図」。
第1位は間宮改衣さんの「ここはすべての夜明けまえ」。物語の舞台は今から100年先の2123年。主人公の「わたし」は25歳の時に老けない体を手に入れる融合手術を受け、山奥の小さな家に1人で住んでいた。そこでこれまでの人生と家族を振り返るため、自己流で家族史を書き始め自分の人生と向き合う様子が描かれている。