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今、インバウンド需要を捉えようと、さまざまな商品を売り込む動きが活発だが、縁起物としてなじみのある“だるま”に目をつけた若き学生起業家がいる。だるまをプロデュースしたのは、だるまの生産量日本一の群馬県高崎市出身の学生起業家・高橋史好さん。きっかけとなったのは、ことしの1月に参加したあるイベントだった。地元産の高崎だるまにデコレーションを加えて置いたところ、外国人観光客が次々と声をかけてきた。高橋さんは40ものだるま工房が建ち並ぶ街で生まれ育ち、正月に購入する縁起物として幼いころから親しんできた。思い入れのあるだるまを海外に売り込みたいと頼ったのが、実家すぐ近くにあるだるま工房。100年にわたる伝統の技法を守ってきた遠藤さん夫妻。高橋さんが提案したのは、伝統的な顔はそのままに、それ以外の部分をキャンバスに見立ててポップなイラストを描くこと。近年、客層の高齢化に焦りを感じていたという遠藤さん夫婦は、提案をすぐに受け入れた。先月、インバウンド客の多い銀座で行った販売イベントに、遠藤さん夫婦のだるまが並んだ。価格設定はやや強気ながらも、外国人観光客が次々と手に取り、関心を示した。今後はインバウンド客だけでなく、海外での販路を目指していくという。