- 出演者
- 田中卓志(アンガールズ) 篠原ともえ
オープニングトーク。篠原ともえは、アートやデザインが好きで、ビルもデザインじゃないですかなどと話した。今回の主役は大阪城天守閣。博物館や展望台があり、大阪市民の誇りと愛情が詰まったとてつもないビルだ。
大阪城天守閣ができたのは1931年で、高さ54.8mで地上8階建て。館長の宮本さんは、徹頭徹尾外観は古典でも構造は頑丈なコンクリートだと話した。大阪城が建つ前の様子を紹介した。
250年以上、天守閣はなかった。豊臣秀吉によって天守閣が築かれたが、大阪夏の陣で焼失した。その後徳川幕府により再び建てられたが今度は雷で焼けた。現在は3代目となる。大阪城天守閣の復興を思いついたのが、当時の大阪市長の関一。御堂筋の拡幅を行ったり、大阪初の地下鉄を開通させたりして大阪の父とも呼ばれている。復興資金は全て寄付金で、7か月で150万円集まった。
江戸時代の石垣の上に重たいコンクリートを乗せるのが大問題だった。大阪城天守閣の3階展示フロアに支える工夫が隠されている。建築史家の倉方教授によると、設計図を見ると斜めの鉄骨で天守閣を強固に支えることで軽量化にも成功。
斜めの鉄骨を見るため男子トイレに行くと、斜めのゲートがあった。角には安全用のカバーがされていた。
外観のデザインを参考にしたのは、豊臣時代の天守を描いた「大坂夏の陣図屏風」。だが今の外観と比べると色が違う。現在は最上階だけ黒で、他は白を基調としている。一般市民の白のイメージは白鷺城のため、豊臣秀吉の豪放なデザインと合わせて作るという判断があったと考えられる。
階段が二重螺旋構造になっていて、混雑を防ぐために一方通行になっている。天守閣特有の先細りする構造を有効活用している。こういう作りなのは、市民に入ってもらおう・巡ってもらおう・中の物を見てもらおうという気持ちが強く現れているという。階段の手摺は、加工しやすい人造石で作られ、アール・デコ調 流線型のデザインとなっている。
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天守閣から大阪が一望のもと、南側にはあべのハルカス、東側には大阪城ホールなどが望める。東西南北全ての壁に8羽の舞鶴が描かれている。「大坂夏の陣図屏風」を見ると、天守に舞鶴が描かれていた。1931年にできたときに触ってもいい最新の技法「ロイロタイル」で作られた蒔絵だという。蝋色仕上げ(ロイロ)は漆器を研磨して鏡面仕上げをする技法で、これをコンクリートのタイルでやったという。どれだけ自慢の技法だったかは設計者の著書を見るとわかる。
旧日本陸軍 第4師団司令部庁舎は、大阪城天守閣と切っても切れない関係がある。明治以降、大阪城は軍用地となり天守閣復興には陸軍の承認が必要だった。そこで大阪市は天守閣と一緒に司令部庁舎を作ることで手を打った。これも市民の寄付でできた。今で言うクラウドファンディングだという。
旧第4師団司令部庁舎は、現在はレストランや土産店などが入る観光施設となっている。大阪城天守閣はどんな存在か子どもたちに聞くと「デカくてカッコいくて」などと話した。
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エンディング映像。
「すこぶるアガるビル」の次回予告。
「チコちゃんに叱られる!」の番組宣伝。
時をかけるテレビの番組宣伝。
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