2026年8月31日放送 19:30 - 19:57 NHK総合

クローズアップ現代
大規模土石流の衝撃〜ネパール・中国国境地帯で何が?

出演者
星麻琴 
大規模の土石流の衝撃 ~ネパール・中国 国境地帯で何が?~
行方不明者 4700人超 未曾有の土石流 なぜ?

この地域では、氷河の災害リスクについて、繰り返し警鐘が鳴らされていた。名古屋大学は50年前から、ヒマラヤ現地を訪ねて、氷河の変化を観測してきた。この15年で、驚くほど融解していた。氷河の縮小が主に、気温上昇によるものであるというのは、ほぼ間違いないと考えられている。近年ヒマラヤ山脈周辺の国々では、突発的な雪崩や洪水が頻発し、大規模な災害に発展すると懸念されてきた。ヒマラヤ地域の環境保全活動などを行う国際機関は3年前、雪氷圏に関連する危険がもたらすリスクはますます予測困難になっていると指摘。さらに、将来の氷雪関連の災害は、より甚大な被害と死者を伴うものになるだろうと予測していた。その一例に挙げられるのが、去年スイスで起きた氷河の崩落。集落全体を土砂が覆う大災害となったが、氷河をモニタリングするシステムで、事前に察知し、住民は避難することができた。その後も監視体制を強化している。災害への十分な備えをとることが難しい中、国連のグテーレス事務総長は、これまでも地球温暖化という根本の課題に向き合うべきだと、警鐘を鳴らしてきた。

キーワード
アントニオ・グテーレスインドネパールパキスタンヒマラヤブラッタン(スイス)名古屋大学大学院国際総合山岳開発センター

近年、ヨーロッパやインドでは、氷河の崩壊で人的な被害も出ている。スイスの場合、人が見やすい場所に氷河があって、異変に早めに気づけて、その結果避難行動が早めに取れた。避難につなげるためのアラートをだが、住民の人たちがちゃんと逃げてくれるかというところが、非常に重要で、アラートが出たら必ず避難行動を取るという学校教育を始め、現地の人々の意識の浸透がこれから大事になってくる。日本は最近、人工衛星を上げて、遠く離れた場所の自然災害を監視しようという動きが出ている。では、市民の立場では何ができるか。ネパールと日本は、災害の形、国のサイズや宗教も違うが、何度も同じような大規模な災害を経験しているという部分では共通している。最近「災害リスクコミュニケーション」という言葉が出てきた。これは、お互いに経験したこと、災害のことや、普段から備えていることを共有して、語り合う、そして次につなげるということ。国が違っても、言葉が違っても、お互いの災害について語り合ったり、心構えを共有しあうことで、よりよい世界になるんじゃないかということ。

キーワード
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