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今回の舞台は秋田県。ツキノワグマは深い森の中で暮らしてきた。ツキノワグマの食べ物の大半は植物で季節によって様々な山の恵みを糧に暮らしてきた。2023年秋、秋田県でクマが大量出没。怪我した人の数は過去最多の70人。町にでてくるクマはアーバンベアと呼ばれている。もともと警戒心が強く人前に姿を表すことは殆どなかった。この秋、特徴的だったのは親子グマだった。子どもを守るためとりわけ警戒心が強い母クマは人前で授乳を始めた。人もクマも安心して過ごすにはどうしたらよいか、秋田・鹿角市で調査が始まった。町に出てくるクマの行動をエリアに分けて観察。クマ本来の生息地はグリーンゾーン。住宅地などのレッドゾーン。山と住宅地の間、人とクマの暮らしが重なるイエローゾーン。5月、イエローゾーンに調査用の罠と無人カメラを仕掛けた。10日目、クマが5頭以上現れたが、罠の中には入らなかった。ある夜、クマは扉が閉まらないよう罠を横に倒し、中に入ってハチミツを取っていった。7月、ようやく5歳の若いオス・クマが罠にかかった。小池伸介博士と山崎晃司博士は麻酔で眠らせGPS着きの首輪を着けた。眠らさせたクマを山の中に離した。3週間後、クマの行動範囲が分かってきた。町と隣り合った4kmの範囲を移動していた。日中はグリーンゾーン。日没後に決まったイエローゾーンに何回も来ていた。この場所を調べると、かつて人が植えたスモモの木があった。夏はクマにとって食べ物が最も少ない厳しい季節となっている。夏は葉が固くなり食べられなくなる。そのためクマたちは民家の近くに出てきていた。ここに無人カメラを置くと、調査をしている首輪を着けたクマがやって来た。さらに木の上にもう一頭のクマがいた。もう一頭のクマはメスだという。オスは一旦メスを見つけると恋愛スイッチが入ってしまう。クマは夏に結婚相手を探すという。秋は冬眠するのでエネルギーを蓄える。春は体力回復のために余裕がない。そのため 結婚相手を探すのは夏しかない。
岩手県で出土した縄文時代の置物はツキノワグマだと言われている。人々はクマを力強さの象徴として神様のように崇めていたと考えられている。しかし今は、日常生活を脅かす身近な脅威となっている。自治体では、補助金を出し、管理できなくなった木の伐採を進めている。これまで秋田県内で伐採された木は400本近くになる。
クマの食べ物が最もなくなる8月、レッドゾーンの住宅地で、樹の実を食べているクマが発見された。クマは木の上でミズキを食べていた。クマはキケンがないと判断したのか昼寝をしてしまったので、爆竹で追い払った。今度はレッドゾーンの蕎麦畑にクマが現れた。2023年は、クマの主食であるどんぐりなどの樹の実が極端に実らなかった。クマは命をつなごうと町に大量に出没したという。2024年の秋、GPSを着けたクマは、10kmも離れた岩手県側の森に移動していた。このオスは周りにいる強いクマを避け、移動した可能性がある。この秋はほとんどのクマが山の中で過ごしていた。2024年12月、再び町中でクマの出没が相次いだ。冬眠する時期に異例の事態。山にはない人の食べ物の美味しさを覚えたクマが再び町にやって来た可能性があるという。
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