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オープニング映像が流れた。
今から12年前に書かれた男性の日記。極めて個人的な思いつきや出来事が自由に書き残されたもの。それが日記。誰にも見せないつもりで綴られた誰かの本音を見る時、人は何を感じるのか。今回、誰かの日記を読むのは尾崎世界観、根本宗子、三宅香帆。日記を集めている志良堂正史さん。これまでに持ち主から譲られた日記や手帳は2000冊以上にのぼる。今回は志良堂さんが持ってきた日記から1冊ずつを選び、じっくり読んで語る日記を開く会を開催。全て書き手が読んでいいよと託してくれた日記。
根本さんが選んだ日記は塾の先生に恋する生徒の日記。日記が書かれたのは今から23年前の2002年。書き手は通っている塾のアルバイトの先生に片思い中の高校3年生。その後、先生と同じ大学に進学。根本さんは先生からさんに呼び方を変える瞬間がありドラマを感じたという。そして自分のことみたいになる、人のことを細かく知る経験がないなどと語る。振られたくだりはあっさりしていて書き残したくもなかったのか、気持ちが渦巻いていることは文章にするのが難しく賭けても時がたってからと分析する。
続いて三宅さんが選んだ日記は20代女性の日記。日記が描かれたのは2014年~2015年にかけて。書き手がM姉さんと共同生活を開始した頃から綴った日記。同居生活は続くと思われたがM姉さんが実家に帰ってしまう。三宅さんは何で離れるのことにしたのか、あまり書かれていない、そのあたりが小説と日記の違いだと語る。志良堂さんは集めた日記を一般にも後悔している。
続いて尾崎さんが選んだ日記は2013年に20代半ばの男性が書いた日記。尾崎さんは素直だし周りで起こっていることに対していい感じに力が抜けている、あとはちゃんと不真面目などと語る。尾崎さんが一番心に残ったのは5月30日、Bloodthirsty butchers吉村秀樹さんが亡くなったニュースについて綴られている日。尾崎さんは自分のためだけに書いている、三宅さんは人には直接言わないが日記には書くなどと語る。誰かの日記を開く時、ノートの隅々が小さな毎日が浮かび上がってくる。そんな日々が世界には無数にあると気付かされる。
「ドキュメント20min.」の次回予告をした。