- 出演者
- 黒田信哉 小池伸介
4月26日、福島県の福島市でクマが人を襲った現場付近を取材。調査にあたっているのは福島市のガバメントハンター。クマは山菜採りを行っていた50代男性を襲い両足にけがを負わせた。今福島県ではクマの出没が急増している。クマと対峙してきたハンターは昔に比べ人を見ても逃げないクマがいると話す。人里に現れるクマからどう身を守るのか。クマの行動に迫る新たな研究が始まっている。人間とクマ、その攻防の最前線に迫る。
去年11月、福島駅から徒歩10分の場所でクマは阿武隈急行の列車と衝突。クマは死亡し列車は運転見合わせとなった。福島大学の望月准教授はクマの行動の謎に迫るため新たな研究を始めた。研究グループが調べているのは駆除されたクマの体毛で、イメージング質量分析という手法で生物がストレスを感じたときに分泌されるホルモン・コルチゾールを測定している。分析の結果、クマの個体ごとにどの時期にストレスを受けているかが判明し、最も強いストレスを受けた個体は去年6月にJR東北本線と衝突したクマであることがわかった。望月准教授はクマが人里で潜伏する過程でストレス要因が重なったと考えている。
体毛分析からは別の可能性も浮かび上がった。分析した複数の個体が人里でも人間を恐れていないという。人を恐れると考えられてきたクマの生態が変容しているのか。望月准教授は耕作放棄地が増えクマの生活圏が広がったのではないかと考え、棲み分けの線を作り込んでいく必要があると話した。
喜多方市の小学校にクマが出没した事件を紹介。東京農工大学の小池教授は山にいるクマはもともとは人への警戒心が強かった。しかしここ50年ほどでクマの生息範囲は2倍に広がっている。今はクマと隣り合って生活している状態などと話した。福島県のクマの目撃件数は去年の同じ時期に比べ3倍位上になっている。クマの生息地である奥山と人里の間にあり、緩衝地であった里山だが現在は里山がすっぽり抜けてしまった状態だという。
およそ1万2000人が暮らす猪苗代町。人間とクマの境界線を築こうと、延べ150kmの電気柵を設置するなど地域ぐるみで対策を行っている。行政と住民が連携して対策を進めてきた猪苗代町では去年人身被害はゼロに抑えられた。
福島市では人里に近づくクマを忌避音響装置を設置するし、追い返す対策を始めた。音響装置は去年14か所に設置し一定の効果がみられたという。一方で音響装置が持続的にクマの脅威となるのか確証はなく、福島市では検証を重ねている。
VTRを振り返り小池伸介教授は猪苗代町の取り組みは住民も参加することで獣害を自分ごととして捉えるなど注目すべき点があるなどと話した。また福島県、昭和村、国交省福島河川国道事務所の各取り組みが紹介された。福島県では未利用の果樹など誘引物を除去することを推奨している。小池伸介教授はクマから身を守るために、すでに隣り合っている存在でクマの正しい情報を知ることが大事だなどと話した。
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2026年3月15日(4:30)
