- 出演者
- -
映画監督・是枝裕和に密着。撮影現場では和やかな雰囲気が流れ、監督も子役に対して演技指導をしない。台本は気にしなくていいという。社会の片隅にある問題への眼差しと繊細な心理描写を描いた映画で高い評価を受けている監督。特徴は台本を用いない芝居や演技経験の少ない俳優の起用。20代でテレビ制作会社に入社も、居場所がなく1年で休職した。撮影中の新作は8年ぶりのオリジナル作品。創作は2年に及んだ。
映画監督・是枝裕和に密着。2024年9月、新作映画の制作がスタート。仕事場は本やフランケンシュタインの人形がたくさん。制作会社を立ち上げたのは12年前。映画、配信ドラマ、CMなど常に複数の仕事を抱えている。今作は国内で撮るものとして8年ぶりのオリジナル作品。物語の要素を付箋に書き出し、全体の流れを推敲。テーマはフランケンシュタイン。舞台はAI実用化が進む近未来。着想のきっかけは、中国で開発された故人を生成AI動画で再現するサービス。初稿をスタッフに読んでもらい指摘や意見を聞く。
映画監督・是枝裕和に密着。新作映画の制作が始まって半年後、脚本作りが難航。監督本人には焦りがなく、武田信玄の治水事業に関する本を読んでいた。どう反映されるかは自分でも分かっていない。スタッフとの雑談中、「インタビューは信用しないほうがいい 所詮ことばですから」「本当のこと言わない」と話した。この日は主役を選ぶ子役オーディション。演技経験不問、書類では落とさず必ず自ら会って判断する。台本は渡さず設定だけを伝え、自由な発想や個性を引き出す。一度の募集で決めるはずが何度も追加募集を重ね、280人以上と会い迷い続けた。決まったのは演技経験のほとんどない男の子・くわ木里夢。
映画監督・是枝裕和に密着。2025年9月、新作映画「箱の中の羊」の撮影がスタート。7歳の息子を亡くした夫婦がその記憶を学んだヒューマノイドの子供を迎え入れる物語。この日は母親とヒューマノイドが初めて2人で出かけるシーンを撮影。現場経験がほとんどない若手の意見も取り入る。事前に自分で書いた台本や絵コンテは現場ではほとんど見ず、スタッフや俳優の考えを聞いて変わる可能性を探し続ける。物語自体も台本から変化させる。その意図について監督は「何かが欠けていないとそこを埋めるものが蘇ってこない」と話す。
- キーワード
- 箱の中の羊
映画監督・是枝裕和に密着。2025年9月、新作映画「箱の中の羊」の撮影がスタート。この日は監督の63歳の誕生日。スタッフがバースデーケーキを用意してくれたが監督が見当たらず、動画を送ると「ありがとう」とだけ返信があった。監督は返信がいつも短く1人が好き。生まれは東京郊外の団地。末っ子として生まれ、学生時代は映画館と部屋にこもってばかりだった。就職先はテレビ番組の制作会社。今も社員研修の講師として毎年訪れている。当時担当したのはクイズ番組や旅番組のアシスタント。チームプレーが苦手で現場に馴染めず失敗を繰り返した。入社から1年で休職し、自腹で買った小型カメラでドキュメンタリーを作り始めた。第1作で取材したのは長野の学校。以来ドキュメンタリー制作にのめり込んだ。
映画監督・是枝裕和に密着。映画制作の話が来たのは32歳。子供の頃から映画監督にあこがれていて、緻密な構成を練り上げ撮影に臨んだ。第1作「幻の光」は映像美が評価され国際映画祭で賞を獲得。2作目はその手法を捨て、ドキュメンタリーを制作してきた山崎裕をカメラマンに起用。その他のスタッフもみなドキュメンタリー経験者。キャストでは一般の人を多く起用。きっかけはホウ・シャオシェン監督から「絵コンテ通りに撮って面白いの?」とからかわれたこと。第2作「ワンダフルライフ」は亡くなった人たちが自身の思い出の再現映像を見ながら天国へ旅立つまでの物語。山崎は撮影前の打ち合わせの様子を撮影していて、監督はこれを見て「思い出の意味」という映画のテーマに気付かされた。この映像を映画本編にも使用した。
映画監督・是枝裕和に密着。44歳のころ、亡くなった母との思い出をもとに映画「歩いても歩いても」を制作。個人的で特別なことは起こらない家族の1日の物語。関わる人達がアイデアを持ち寄り物語が膨らんでいった。「とにかく試してみたらいい」とみんなが背中を押してくれた。関わる人達のために制作会社を立ち上げ、自身の企画を進めながら若手に多くの機会を与えた。撮影現場には託児所を設けている。
映画監督・是枝裕和に密着。2025年9月、新作映画「箱の中の羊」の撮影は後半に差し掛かっていた。描かれているのは両親とともに暮らす中で人や世界について学んでいくヒューマノイド。撮影の合間、子役の男の子がダンゴムシで遊んでいた。監督はこれにアイデアを得て、その場で脚本を書き直した。家族や残された人たちの姿を繰り返し描いてきた監督。60代になり、弔うことが身近な話題になってきたという。
- キーワード
- 箱の中の羊
映画監督・是枝裕和に密着。監督になって30年、この間に映画制作を取り巻く状況が変化。スマホ1台で制作するミニドラマも撮影。95%以上の現場がデジタルに置き換わる中、監督は今もフィルム撮影にこだわっている。現場で映像を確認できず費用は倍以上。出来る限り現場でのロケにこだわり、大勢の人が集い2年がかりで2時間の映画を作り続けてきた。このことで磁場が生まれ奇跡的なことが起こるという。
- キーワード
- 箱の中の羊
映画監督・是枝裕和に密着。2025年10月、新作映画「箱の中の羊」の撮影は山場。この日撮影するのは親子3人での暮らしが終わるシーン。ヒューマノイドの息子は自らの意思で両親と別れることを選び、自然の中に居場所を見つける。2日後、撮影に使う巨木にキノコが生えていた。巨木での撮影は8割方終わっているがやり直すことを決定。監督は「映像的に答えが出た」「不思議な生命力と同時に死のにおいがする」と話す。編集中には「死から生が生まれてくるのと同じように、森が循環するのと同じように、人間関係は失って生まれて再生される」と話した。
- キーワード
- 箱の中の羊
映画監督・是枝裕和に密着。2026年4月、新作映画「箱の中の羊」は最後の仕上げに入った。すべての作業が終わり、2500本の中から選ばれた22作品の1つとしてカンヌ国際映画祭で上映された。この間、すでに次の作品の脚本に取り掛かっていた。
映画監督・是枝裕和に密着。「プロフェッショナルとは」との質問に、「自分が『プロフェッショナルとは』というタイトルをつけたなら取材対象の人に『プロフェッショナルとは』とは聞かない」「取材から見えてくるものが全て」と話した。
次回の「プロフェッショナル 仕事の流儀」の番組宣伝。
「時をかけるテレビ」の番組宣伝。
