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動物たちは人間によってもたらされた変化に適応している。番組ではそんな動物たちの姿に迫る。
オーストラリアのシップスターン・ブラフは世界屈指のサーフポイントとして知られ、陸と海の衝突で海岸はめまぐるしく変化する。南アフリカのロベルグ半島はオットセイの一大繁殖地だが、どう猛なホオジロザメは魚群を隠れ蓑にし、オットセイを奇襲する。そこで、オットセイは数で対抗し、ホオジロザメは追う側から追われる側となった。アフリカ南西部には世界最大といわれるナミブ砂漠が広がる。生息数の保護が進み、ライオンの活動範囲も増えているが獲物には恵まれない。夜間、海岸に飛来するウミウを狙うことで、環境に適応している。
アルゼンチン・バルデス半島の入り江は水深数メートルくらいしかないなか、ミナミセミクジラのメスたちが出産のために集まる。生まれた子供たちからすれば、遊び仲間に事欠かない。母親たちは天敵のいる入江の外に出ないよう気を配る。浅い海岸沿いでは親子がコミュニケーションを図っても、波の音でかき消してくれるという。インドネシアのラジャアンパッド諸島には多様な生き物が根付く。テッポウウオは樹上にいる昆虫へ水を発射し、落下してきたところを捕食する。先天的に備わった能力ではなく、試行錯誤を重ねて命中精度を高めるという。だが、水中に落下してきたところを横取りするテッポウウオもいる。水を発射するのではなく、体を浮かせて獲物を食べるテクニックも編み出されている。
メキシコのユカタン半島はフラミンゴにとって、子育ての適地とされてきた。だが、海水温の上昇で熱帯低気圧の発生が多くなり、嵐でヒナが全滅した年もあるという。オーストラリアのレイン島には毎年、アオウミガメのメスが産卵のためにやってくる。産卵を終え、海に戻ろうとするウミガメには照り付ける太陽に加え、引き潮で露出した岩が立ちはだかる。岩場で息絶えたウミガメも少なくない。さらに海面上昇も続き、30年以内に島は海の下に消えるとも予想されている。生き物たちはこれからも自然環境の変化に適応し続けることができるのだろうか。
エンディング映像。