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世界には日本では考えられない乗り物が存在する。街中でカーチェイス!?バングラディシュの爆走バスに船内に吊るされた大量のハンモック、ペルーのハンモック船。さらにもはや乗り物の域を超えた子どもが通学に使うコロンビアのジップライン。乗り物にはその国の文化や国民性が詰まっている。今回絶景のウユニ塩湖でも有名な南米・ボリビアで乗り物の光と闇を見た。標高3,800メートル、天空の湖の古代船に、首都・ラパスの銀河鉄道、通称「人を喰う山」を走る電動トロッコの闇に迫る。
ザブングル・加藤さんがやってきたのは日本のほぼ真裏にある南米・ペルーとボリビアの国境付近の街・フリアカ。なんと標高3,800メートルと富士山より高い空港で、降り立ったら8月は南半球のため真冬ということもあり気温はまさかの5℃。旅をサポートしてくれるのは現地在住のコーディネーター・レオナルドさん。今回の舞台はボリビア。ボリビアといえば空や雲が水面に反射して幻想的な景色が見られるウユニ塩湖で近年人気急上昇。そんな美しい国・ボリビアの光と闇が見られる乗り物とは「人を喰う山を走るトロッコ」。現地コーディネーターでも乗りたくないという。今回加藤さんを最後に待ち受ける世界一過酷なトロッコまでは、東京-鹿児島と同じ1,000キロの道のり。その間世界でボリビアでしか乗ることができない4つの乗り物を満喫する計画。闇のトロッコに乗る1週間前、まず加藤さんがやってきたのはペルーとボリビアの国境に位置するチチカカ湖。面積は琵琶湖の12倍、標高は富士山より高い約3,800メートルにあり、別名「天空の湖」とも呼ばれている。そのチチカカ湖で加藤さんが至福の時間を過ごしている船が今回のボリビア旅1つ目の乗り物「バルサ」。バルサには日本では考えられない事実が隠されていた。加藤さんが乗っているのは日本で言うところの弥生時代の頃からあったという船。アンデス山脈の先住民族が生活や漁などをするための移動手段として使っていたと言われ、主に「トトラ」と呼ばれる水草と縄で作られている。なんと2000年前と同じ方法で作っているところを見られるというのでお邪魔することに。15歳のときからバルサを作り続けて60年、職人のフスティーノさん。トトラが船造りに向いている理由は、内部が空洞になっており強力な浮力を生み出すため。バルサを作るには乾燥させたトトラをまとめ、小さな束をいくつも作る。次に束にしたトトラを1つにまとめ、さらに大きな束を作る。そしてその束で船底と側面を作って船の形に仕上げていく。最後にクッション代わりにトトラを敷き詰めれば完成。普段からバルサに乗って漁をしているとのことで同行させてもらった。チチカカ湖で揚がったマウリは主に唐揚げにして食べるそう。楽しそうな加藤さんだが、このあとボリビアの闇「人を喰う山」を走る絶叫トロッコが牙を向く。
小杉さんは「最後に目指すところの“人を喰う山”っていうのが怖いね」、吉田さんは「ボリビアでいくらからには相当ボリビアに何かある」などと話した。ボリビア出身のジミーさんは高山病について聞かれると「ボリビアで生まれたので高山病は感じない。(ボリビアから日本に来たときは)空気が有り余り過ぎて幸せ」などと話した。ルーベンさんは「人を喰う山」を知っているそうだが、「行ったことはない。お金をもらっても行きたくない」と話す。
ボリビアの光と闇が見える?1000キロ縦断の旅。次は、ウユニ塩湖超え!?世界一の絶景ロープウエー。車で3時間移動して到着したのは、世界一標高の高い首都ラパス。中心部の標高が低くすり鉢状に形成されたタパスは、人口75万人を超える大都市。ラバスのロープウエー「ミ・テレフェリコ」は、すり鉢状の上の方から中心部の都会に下りるのが特に絶景ということで、ロープウエー乗り場へ。チケットは、3ボリビアーノ(およそ39円)。夜景のど真ん中を通り抜ける空中散歩は、まさに銀河鉄道。絶景を楽しむこと15分、街の中心部に到着。ロープウエーは10路線あり、ザブングル加藤さんは、「日本の地下鉄みたい。赤は丸ノ内線、緑は千代田線、オレンジは銀座線」とコメントした。ラパスのロープウエーは、市民の通勤の足、空中の地下鉄。総距離30キロ超えは、都市型ロープウエーとして世界最長。翌日の昼間2回目のロープウエーに乗ってみると、大都市を見渡す景色からものの数分で街の景色が一変、古びたトタン屋根の建物ばかり。所得格差が激しく、南米最貧国といわれることもあるボリビアは、市民が待ち望んだ格安で利用できるロープウエーで生活が便利になった一方で、そのロープウエーからの景色によって自分たちの貧富の差が浮き彫りになった。
出演者は、「絶景も見えたけど、貧富の差も見える」とコメントした。
ここからはボリビアの闇の部分に迫る。向かったのは、首都ラパスから南東に250キロ、車で6時間のアンデス山中の村へ。午前6時に出発する珍しい乗り物とは、バスを改造し列車の車輪を装着した「レールバス」。列車の廃線になった線路を走行する。車内の作りはバス。運転席のハンドルは飾りで意味がない。レールバスの動力はガソリン。バス用のアクセルで加速し、ブレーキーは列車用のブレーキに魔改造。鉄の車輪は摩擦が弱く、列車用ブレーキが必須。車両は1950年代のアメリカ製のバスを改造し、屋根の上には巨大なキャリアを設置。ボリビアには山岳部を走る線路が多く通っているが、経済難でローカル区間が廃線。バスと同じようにわずかなガソリンで数十人を運べるなら採算が取れると発案、改造されたのがレールバス。日本ではなかなか見かけない岩肌剥き出しのトンネルを走行。さらに、レールバスならではの光景が。
山間のレールバスに乗ると、レールに乗った石を手でどかして走らせていた。また、レール上には牛が歩いている光景も。乗客は線路上で待機してレールバスが来たら乗り込むのだといい、途中乗車も途中下車も自由だという。約90kmを4時間で走行し、運賃は乗車後に落ち着いたタイミングで集金。運賃は49ボリビアーノ(日本円で約637円)。乗客には終着駅の街でトウモロコシを売るという人も。毎週日曜に収穫したものを売っているらしく、レールバスがないと行けないため助かっているという。レールバスを満喫すること4時間。さらに、バスに乗り換え、8時間後、闇の電動トロッコがある最後の目的地へ到着。
スタジオのロサリオさんは、学校の卒業旅行で8時間レールバスに乗ったことがあると話した。普通のバスは値段が高く、レールバスなら値段は安いが、時間がかかるという。ロサリオさんが乗っていた当時は、乗客がいっぱいになった場合、屋根の上に乗るのだと話した。
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標高4200mのボリビアの高山都市のポトシへ到着。そして、富の山「セロ・リコ」へ。約480年前の1545年銀の巨大鉱脈が発見され、最盛期には世界の銀の約60%が採掘されていたという。その資源で街はうるおい、ポトシは世界最大級の富豪都市と言われていた。「人を喰う山」と呼ばれるようになった理由は、800万人以上の人が命を落としているという。銀の採掘は山の奥深くに穴を掘り、採掘した鉱物を運び出す危険な作業。相次ぐ落盤事故や鉱山内の有毒ガスの吸引などの過酷な環境で、多くの人が命を落とした歴史があったという。そして、今も危険なトロッコに乗って、約1万5000人が働いており、2025年は123人が亡くなったという。加藤さんらは電動トロッコの乗り場に向かうことに。道中で18歳の男の子に出会い、話を聞くと、男の子は鉱山で働いていると話した。古くから少年の強制労働が問題となっているポトシでは、18歳未満の労働が禁止されているが、手伝いというかたちで10代から働く青年が後を絶たないという。この16歳から働き始めた男の子ケビンもその1人。幼い妹がいるケビンは家計を助けるために働き始めたという。すると、ケビンが街を案内してくれることになった。道のお店にはコカの葉を売っているお店があり、加藤さんが発見。鉱山に入ったらコカの葉を噛んで元気が出るようにするという。コカの葉はコカインの原料であるため、日本含めて多くの国で国際薬物統制条約により違法とされている。しかし、南米の一部では高山病の予防薬として合法に販売されているという。誰でも買うことができ、1袋10ボリ(約130円)。そのまま噛んだり、ハーブティーのようにコカ茶にするなど一般的に使われている。鉱夫にとっては恐怖や疲労感を和らげる必需品だという。他にも、お酒として売られている飲料にはアルコール度数96%と書かれていた。ケビンは仕事に行く前に飲むものだと語った。
鉱夫の驚きの必需品はコカの葉と度数96%の酒。そして翌朝、ケビンさんについていくことに。鉱山のふもとまで行くバス乗り場に向かった。鉱夫たちはそれぞれの職場まで向かうバスを拾う。バスに乗ること15分、鉱山のふもとに到着。すると、またもコカやアルコールを売る売店が。ここにもう1つ、鉱夫の必需品があるといい、それはダイナマイトだという。
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鉱夫の必需品は、岩盤を削るのに欠かせないダイナマイト。昔は売店で誰でも手軽に購入できたが、現在は政府許可のもと販売されている。ダイナマイトは、安全性のため、大きな衝撃がないと爆発しないよう設計されているという。そのため、近くに小さな起爆剤を置いて使う。鉱夫たちのもう一つ欠かせないものは「防塵マスク」。粉塵で肺を悪くする人も多い鉱夫の平均寿命は、45歳だという。しかし、毎日の作業に慣れてしまい、防塵マスクもしない鉱夫も多い。そして、加藤さんは、合計20トンの鉱石を運ぶトロッコ「トローレ」に乗ることに。トローレは手動での電力供給で進む仕組みだが、高圧電流が流れている電線に触れると命を落とすこともあるという。加藤さんは安全な場所までの条件付きの乗車となった。しかし、狭い坑道内ではあまりにも電線が近くなりすぎるため、ディレクターが停止を要請した。加藤さんは歩いて坑道を進む。ポトシ銀山は、約200年前に銀が枯渇し、現在は銅や亜鉛が採掘されている。坑道の奥には鉱山の守護神「エル・ティオ」が祀られている。ボリビアは、約500年前までスペインの植民地で、先住民は鉱山で強制労働をさせられていた。スペインの支配者は、先住民を働かせ続けるため、エル・ティオ像を罰を与える脅しの象徴として設置していたという。当初、エル・ティオは悪魔の扱いだったが、縋るものがなかった鉱夫たちは次第に悪魔に祈りを捧げるようになった。そのため、エル・ティオは見た目が悪魔の神とされている。そして、加藤さんは、この坑道が15層のうちのまだ1層目であると知る。鉱山は480年間掘り続けられた結果、地下400mの15層まであり、それらはすべてハシゴで降りていくという。
地下400mでの採掘作業は、鉱夫のケビンさんが撮影することになった。ケビンさんはダイナマイトを入れる穴を掘り、ダイナマイトのための起爆剤を作った。起爆剤の火薬は、丸めた雑誌だという。ダイナマイトを設置したら、200m離れ、その後時間を置いて戻るという。2時間後、現場には粉々になった鉱石が落ちており、ケビンさんは40kgもの鉱石を担いで地上に上がった。
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ケビンさんのこれまでの最高収入は、週3000ボリ(約39000円)だった。ボリビアの平均月収は3300ボリ(約42900円)の約4倍となる。加藤さんはケビンさんを労い、ボリビア旅を終えた。
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ホラン千秋さんは「これだけの命の危険に晒されて、1週間で平均月収くらいというのが、命の対価を感じる」などと話した。ケビンさんの採掘した鉱石を、スタジオで紹介した。
