- 出演者
- -
古くからワインの発着港としてある世界遺産「ボルドー 月の港」。そのボルドーから川を下るとコルドゥアン灯台が存在する。ジロンド川の河口の川幅は12kmあり大型船も航行できるがその先の海は難所となっている。灯台は河口から9km先の沖合にあり30分ほど航行すると見えてくる。浅瀬にあるため水深は1~2mほどでスタッフは船から水陸両用船に乗って灯台に接近する。灯台では灯台守が迎えてくれ安全に接岸。入口から階段から登ると歴史を感じる建造物が見えてくる。灯台は1584~1611年にかけてフランス国王が建設。増築を繰り返し18世紀には高さ67mになった。そんな灯台の周囲の海は様々な顔を見せてくれる。
潮が引くと岩礁と船着き場が現れる。6時間毎の満ち引きで海にも陸にもなる。満潮のときは出入り口は水没する。そんな厳しい環境の中、灯台守が守ってきた。日課となっているのが出入り口の開け閉め。灯台守は塔を囲むリング上の建物に住んでいて、1~2週間の交代制で2人が常駐している。かつては灯台の1階で暮らしていて当時の寝室が残されている。コルドゥアン灯台は灯台建築の傑作とも言われていて石だけを積んで滑らかな螺旋階段を築いている。光源は250ワットのハロゲンランプが日没になると灯る。かつえは鯨の脂と植物油を混ぜて使っていた。光源を囲うのはフレネルレンズと呼ばれ1823年にはじめて設置され現代の灯台の多くで使用されている。窓は赤と緑で色分けされていてこれは赤は小さい船が通る浅い海、緑大きな船が通れる深い海という意味を持っている。2009年、灯台の近くに川から流れてきた土砂によって新しく砂地ができたという。
- キーワード
- コルドゥアン灯台
ボルドーから運ばれたワインがフランスに富をもたらせてきた。ジロンド川流域を囲むようにあるブドウ畑で収穫されるぶどうは高品質なワインに生まれ変わる。海外の輸出拠点となったボルドーの「ボルドー月の港」。19世紀初頭に描かれたボルドーの港の様子ではワインの樽を運ぶ様子などが描かれていた。街にはその繁栄がわかる残る建物が残されている。ワイン商の館にはおおきなワインの運び入れるため大きな玄関と広い廊下が作らている。ワインはボトルに移し替えて熟成し外国人好みのワインを輸出していた。
コルドゥアン灯台は領土を他国に示すシンボルでもあった。現在コルドゥアン灯台は一般の人にも公開されており、その目的の一つが内部にある「王の間」と言われる部屋でそれが「海のヴェルサイユ」と呼ばれる所以。フランスの栄華の象徴「ヴェルサイユ宮殿と庭園」は50年近くの歳月をかけて作られた建物で王国の繁栄を伝える。ルイ14世がコルドゥアン灯台の内部を改装した。王の間は王の居室とされ壁には「L」と「M」の文字が刻まれておりLはルイ14世、Mは王妃のマリー=テレーズの頭文字。上の階には礼拝堂がある。礼拝堂がある灯台は世界的にも珍しい。
エンディング映像。
世界遺産の次回予告。
ベスコングルメの番組宣伝。