2025年4月23日放送 1:55 - 2:20 NHK総合

四国らしんばん
「2025 あなたの働きがいは? 働く女性“全国一”からの考察」

出演者
田中寛人 小安美和 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。去年放送された朝ドラ「虎に翼」では、多くの人が今に通じる生きづらさを重ねて話題になった。そんな生きづらさを変えるヒントが四国にあるという。

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帝国データバンク連続テレビ小説 虎に翼
(四国らしんばん)
あなたの働きがいは?注目の数字が四国に

今回は「働き方」について考える。国は2020年代早期に女性管理職の比率を30%程度にするという目標を掲げているが、2023年で12.7%という水準にとどまっている。こうしたなか、女性社長比率や女性管理職比率で、四国は全国で15位以内にランクインしている。徳島県はこの両方で1位となっている。

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厚生労働省帝国データバンク徳島県
夢かなえる支援を 起業家ネットワーク

去年11月、徳島市で女性経営者や起業を目指す人々が集まり、交流を深めるイベントが開かれた。主催したのは、徳島県の委託を受けて起業のノウハウを無償で提供する「花咲かねーさん企業組合」。この起業家への手厚い支援が、徳島県で女性社長比率が高い一因と考えられている。力を入れているのは、伴走支援と言われるきめ細かなサポートだ。起業したばかりの人を対象に、経営目標の設定と振り返りを毎月行っている。去年3月から保育園での子どもたちの日常を撮影し、販売する事業を始めた福井美里さんは、この場が事業継続の支えになっているという。

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徳島市(徳島)花咲かねーさん企業組合
ライフステージごとに柔軟な働き方を

女性管理職を増やそうという動きも広がりをみせている。創業69年のブライダル会社では、女性管理職の比率が55%にのぼっている。働き方改革を担当してきたのは、小崎みどりさん。改革のきっかけは、結婚・出産を機に退職する社員が後を絶たなかったこと。女性管理職が増えることにつながった大きな要因は、ライフステージに応じたサポートだった。育休から復帰する社員の面談には、産休前と復帰前のそれぞれの状況を記入するシートが使われ、要望などを細かく聞き取り、会社としてできることはないか考えるという。子育て社員を支えるため、会社は地元保育園と連携。社員のほとんどが利用している。さらに、取り入れたのはジョブローテーション制度。入社後の研修では様々な部署で基本を学び、長期休暇や突然の欠員にも柔軟にサポートできる体制を作っている。こうした取り組みが功を奏し、出産が理由の退職者はこの8年間でゼロだという。

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徳島県
四国で広がる働き方の選択肢

女性リーダーの育成に取り組む小安美和さんに話を聞く。女性がいきいきできる取り組みが徳島県で活発な理由について小安さんは、「阿波女」に代表される元気で明るく女性が働き者だという風土があることや、小規模事業所が多いことで女性が家業を継承しやすかったという点を挙げた。そして、行政や民間のサポート体制が手厚いことが徳島県の特徴であるという。さらに、ライフステージに応じた働き方ができる環境について、女性だけでなく男性も介護や病気の治療などがあっても働き続けたいと思ったときに働けるという点で、性別に関わらず重要なポイントだと話した。また、「女性活躍」については、「女性だけが頑張る」のではなく、環境整備や年収の壁といった社会保障制度や税制度なども含めて見直していかなければいけないのではと指摘。女性・男性ともに役割分担意識や固定観念を変えていくことがこれからの活躍のポイントになるという。

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ジェンダーギャップ指数
固定観念をなくせ 活動の背景には?

徳島市で30年前から女性の社会進出を推し進めてきた団体「阿波女あきんど塾」は、優れた女性経営者を表彰するなど全国に先駆けた活動を続け、全国初の女性向け融資制度を創設するなど、固定観念をなくす取り組みに力を入れてきた。結成時のメンバーの一人である植田貴世子さんは、活動を支えてきたのは誰もが自分の人生を主体的に生きてほしいという思いだという。

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花咲かねーさん企業組合阿波女あきんど塾
“夫婦の役割” もっと自由に

自身の経験から生き方を変えたという花咲かねーさん企業組合・代表の尾崎恵里さん。夫と二人で人事コンサルタントの会社も経営している。第一子を出産した11年前は専業主婦だった尾崎さん。家事をうまくこなせず、夫から責めるような言葉をかけられたこともあり、妻や母としての役割を果たせていないという思いにとらわれ、うつ状態にも陥った。そんな中で第二子を妊娠したが、出産直前に死産。このことをきっかけに夫婦で話し合いを重ね、妻や夫という役割から少しだけ自由になれたと感じたという。その後、尾崎さんが起業したことで、夫の大さんが家事・育児の大部分を担うようになった。

固定観念どう取り払う?

小安さんがワークショップなどで活用しているという「モヤモヤシート」を紹介。「祭りは男性中心、食事係は男性」や「運転は男性」、「女子休憩室はあるのに男子休憩室がない」など、身の回りの違和感の具体例を挙げたもので、対立することなく「モヤモヤの連帯」が生まれて解決につながることもあるという。また、こうした「モヤモヤ」を否定せずに受け止め、対話を重ねる中でそれぞれの正解を見出していくことが重要だという。

(エンディング)
エンディング

エンディング映像。四国に広がる女性たちの交流会の様子を紹介。

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大洲市(愛媛)

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