- 出演者
- 有馬嘉男 大谷舞風
昭和34年、戦争で焼け落ちた名古屋城天守が再建された。城を蘇らせたのは市民の熱い思いだった。地元の商店主たちが傘にメッセージを書き募金集めを開始。たちまち1億円が集まり工事を後押しした。だが本丸御殿は再建を果たせずにいた。2000年代、名古屋市民は再び動き出し50億円近い建設資金が集まった。
市民の期待を担う工事。責任者に抜擢されたのは市役所の若野二郎。2009年1月にに復元工事が着工。まずは木材の調達から始まったが史実に忠実な素材集めに苦労し、地元の宮大工・魚津も協力し奈良の会社から極上の檜、新木場から桑の床板などを入手した。
こうして集めた木材を使い、宮大工の水口や橋本らが戦後最大級の木造復元工事に挑んだ。
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- 魚津社寺工務店
工事の先陣をきったのは御殿の襖や壁を飾る障壁画の復元チーム。日本画家の加藤には重圧がのしかかった。もともとの御殿に描かれていた狩野派の作品は1000枚以上。その全てを新たに模写し描き直すことになった。
御殿の上でも格闘が続いていた。田中社寺の吉川たちは本丸御殿の正面屋根の唐破風の再現に取り掛かり、若い職人の三ツ出を指名した。しかし工事開始から5年、上洛殿を飾る美術品でもある金具を作る目処が立たないというトラブルが発生。復元工事全体の管理技術者・丹下は美術品は専門外だったため伝統建築を片っ端から学ぶことにしたが、工期は残り5年を切っていた。
現場のまとめ役をになった丹下は当時を振り返り、作業される方も特殊な方で今まであったことのないような方。本丸御殿について話をするとやるぞという意気込みを感じたなどと話した。また上洛殿の飾金具は本当に大変だったという。
花熨斗作りに手を上げたのは京都の小さな工房だった。この5年、本丸御殿の引手金具を担当してきた。当初は花熨斗作りに声は掛からなかったが、志願して送ったサンプルで腕が認められた。そして巨大な釘隠しの施策作りが始まり、仕上げた作品は専門家会議の上OKが出た。しかし残り4年で120個制作しなければならず、彫金師たちがそれぞれの得意分野を担当し制作を進め2018年に最後の1つを完成させた。
2018年6月8日、ついに本丸御殿がお披露目され、その絢爛豪華さに名古屋市民は息を呑んだ。
