2023年7月2日放送 9:00 - 10:00 NHK総合

日曜討論
河野大臣に問う マイナカード問題 どう対応?

出演者
伊藤雅之 星麻琴 
(オープニング)
河野大臣に問う マイナカード問題 どう対応?

マイナンバーカードをめぐって、次々明らかになるトラブル。一昨日、岸田総理大臣は河野デジタル大臣らと会談。秋までを目処に進めるとしているデータの総点検について、8月上旬に中間報告を公表するよう指示した。マイナンバーカードをめぐる問題にどう対応するのか、河野デジタル大臣に問う。

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個人番号カード北区(東京)岸田文雄河野太郎
(日曜討論)
相次ぐトラブル 何が起きている?/トラブルの原因は 影響は

マイナンバーカードには、氏名・住所・生年月日・性別の情報が記載され、顔写真がついている。裏側には12桁のマイナンバーが記載され、ICチップのデータを読み込むと、オンラインで行政手続きなどができる。マイナンバーカード普及は低迷してきたが、政府はマイナポイントを導入。その効果もあり、申請枚数は先月時点で全国民の77%9730万枚余となっている。マイナンバーカードに一体化されるのが健康保険証。政府は今の保険証を来年秋に廃止予定。マイナンバーに金融機関の口座を紐付けられるようになるなど用途が広がっている。しかしこうした中、トラブルが相次いでいる。コンビニで別人の証明書が発行されたケース、健康保険証に他人の情報が登録されていたケース、公金受取口座に他人の口座や家族名義とみられる口座が登録されていたケースなどが確認されている。

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個人番号カード

河野大臣は「他人の情報が誤って紐付けられたというのは、マイナンバーを提示していなかったため、生年月日と名前だけで確認しようとして別人のマイナンバーに紐付けてしまったということがあった。公金受取口座の登録は、登録の際、前の人がログアウトせずに退席して、次の人が前の人のアカウントに口座を紐付けてしまった。原因が分かってきたので、新しい間違いは起こらないだろう。コンビニの誤交付はシステムの問題だったためシステム点検している」と述べた。庄司さんは「起きている事故の件数は割合で見れば少なく、ヒューマンエラーが多い。制度やシステムが致命的に破綻しているわけではない。ただ、トラブルにあった人には向き合う必要がある。事故が起きないよう、起きても最小限になるよう、安全装置を作っていくという進め方をする必要がある」と述べた。河野大臣は「本来あってはならないこと。ヒューマンエラーをゼロにするのは難しい。万が一が起きても被害を最小限でくい止められるように、それぞれの行政がそれぞれ必要な情報をバラバラに持っていて、マイナンバー1つでも情報を全部紐付けすることはできないという制度設計。事故が起きても情報漏えいは最小限で止められる制度」と述べた。大山さんは「マイナンバー制度は、市民の利便性の向上と行政事務の効率化のための仕組み。今回のトラブルの原因は、マイナンバーカードや制度に起因するものではなく、システム障害や人為的ミス。これでマイナンバー制度自体に不安を持たれると残念。自治体は、安心してマイナンバーを使ってもらえるよう努力しなければならない」と述べた。岩崎さんは「コロナ禍で行政のデジタル化の遅れが明らかになり、デジタル化を進めるにあたりマイナンバー制度が基盤になるため、政府がアクセルをふかした。その矢先にトラブルが起こり、不安や不信が強まった。マイナンバー制度が活用されるためには国民の理解が不可欠」と述べた。

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個人番号カード日本総合研究所武蔵大学

コンビニなどで他人の証明書が交付されていることについて河野太郎は、再点検して問題はなかったとされたが過去のシステムエラーが修正されていなかった事件もあった、トラブルの修正がなされているかを確認して再稼働させる方針を企業が取るならデジタル庁としては理解をすると話した。庄司昌彦は、既知の問題がクリアされているかどうか国も関わりながら点検する必要があると思うと話した。大山水帆は、総点検を行ったにもかかわらず誤交付が起こってしまったのは根本的な原因を分析していないからではないかと指摘した。河野太郎は健康保険証に他人の情報が登録されていることについて、厚生労働省が省令を改正して、申請の際にはマイナンバーを取り、マイナンバーが出てこなかったときは氏名・住所・生年月日・性別を確認した上で当てることを徹底することにしているという。岩崎薫里は、トラブルを指摘するのは大切だが過度なバッシングは逆効果なのではなどと話した。庄司昌彦は、確認システムが信用できるものになれないと移行できないと話した。河野太郎は公金受取口座の問題について、ログアウト忘れによる問題はこれからは起きないとした。

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デジタル庁マイナポータル個人番号カード厚生労働省

マイナンバーカードのトラブルの原因について大山水帆氏は人為的ミスは紐付けの際に本人のスマホやPCで操作して行うシステムしか提供されておらず、不特定多数が使用するPCを用いて行うものではないのがログアウトの問題であり、職員は直接データを扱うことが出来ず支援しかすることが出来ない事や登録後に紐付けが完了したか確認する仕組みになっていなかったことが課題である等と話す。岩崎薫里氏は日本は行政は間違わないというマインドから脱却すべきだ等と話した。庄司昌彦氏はコロナの特別給付金の際は世帯別の口座に支給されたがDV等の多くの問題があったことで個人単位にする議論が行われそのときに子供の口座を用意していない人が親の口座を登録し問題が発生した等と話した。河野太郎は個人口座に振り込みをする際にもう少し個人に紐つけた口座を登録するよう説明をすべきだった等と話した。

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相次ぐトラブル いま必要な対策は/「マイナ保険証」は

政府は先月マイナンバー情報総点検本部を立ち上げ、マイナポータルで閲覧できる29項目について今年秋までを目処に総点検することにしている。その上で一昨日岸田総理大臣は各官僚に、8月上旬に中間報告を公表するよう指示した。これに対し河野大臣は「まずマニュアルについて点検しなければならない」との認識を示した。マニュアルをチェックしたら、それぞれの行政機関がマニュアルに基づいて作業をしてきたか報告してもらうという。それらの状況を中間報告で出す予定だと河野大臣は言う。大山さんは「秋までに完了するというスケジュールだが、誤りがあったデータを完全に修復する事が大事。それが第一に信頼回復に繋がる」とコメント。岩崎さんも「時間はかかると思うけど地道に直していくことが重要」と同様の意見を示した。庄司さんは「一番実効性の上がるような体制を確保し、スケジュールを設定して結果を見ながら進めていく必要がある」とコメントした。

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秋を完了目標とした作業量について河野大臣は「秋を一つの目処として点検してください、とお願いをする。それでは間に合わないということであれば、点検をしっかりやるという方を優先した日程にせざるを得ない」とコメント。岩崎さんは「一体化にはすごく賛成。ただプロセスとして強制とか半強制ではなく、国民が自ら選ぶようにすべきだと思う。そのためスケジュール感は相当タイトのように思える」と指摘した。庄司さんは「グダグダな状況のまま保険証を廃止、というのは難しい。また国民もマイナ保険証についてきちんと理解することが大事」とコメント。大山さんは「デジタルについて対応できない人たちに対しては、自治体が中心となって担わなけらばならない」と話す。

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個人番号カード厚生労働省
利用範囲の拡大は/行政のデジタル化 課題は

これまでマイナンバーカードを利用する範囲は、社会保障・税・災害対策の3分野に限定されていた。しかし先月の法改正で、今後は自動車に関わる登録、国家資格の更新、外国人の行政手続きなどの分野に拡大するという。すでに法律に規定される事務に準ずるという。法律快晴はなく、省令などで利用範囲の拡大が可能になる。マイナンバーの利用範囲について、NHKの世論調査では、慎重に進めるべきだが55パーセントになる。マイナンバーの範囲を広げる場合は、法改正しなければならないと河野太郎大臣がいう。対象はその都度、審議するという。庄司さんは、分野の拡大は国会で議論するが、準ずる義務についてはどういう考えになるのか。監視の目が入りやすくしなければいけないという。準ずる義務については、ワクチンの接種は法律に基づいて行うと河野太郎大臣がいう。米軍基地の中で働く人が米軍からワクチン接種を受けたが、マイナンバーの対象にはならなかった。ワクチン接種証明書に反映されなかった。岩崎さんは、利用範囲の拡大には賛成するという。大山さんは、利用範囲が拡大するときは、利便性の部分を強調すべきだという。

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アメリカ合衆国軍個人番号カード日本放送協会

利便性は向上するのだろうか。添付書類がいらなくなっているという河野太郎大臣。具体的な事例を伝えていくことは必要だ。庄司さんは、安全装置が必要だという。個人情報を監督する組織を活用することは大事だという。自治体では、別のネットワークで安全対策をしている。マイナンバー法は厳しい。ヒヤリハットの事例を集めることが大切だ。河野太郎大臣は、ヒヤリハットについてデジタル庁へ上がらなかったことが今回のミスの原因だという。できなかったためにトラブルが多くなったことの原因だ。情報を共有することが信頼につながるという。大山さんは、行政の課題は、自治体に人員不足だという。苦慮している。日本全体をデジタル化することにとりこんでいるという。岩崎さんは、人手が足りない部分はデジタル化で快勝されることになるという。マイナポータルをもっと使うべきだとのこと。マイナポータルは各人との行政との窓口だ。行政サービスを提供できるサイトとなる。行政の効率化もできるという。マイナポータルのデザインが大事になると庄司さんがいう。デザインを業務全体にまで張り巡らせることが大切だ。デジタル化が信頼できないという人と一緒に作っていくことgあ大切だという。河野太郎大臣は、スマートホンで行政の手続きができるように整備しているという。役所の窓口でも素早くできるようにするという。誰にとってもメリットのあるデジタル化を実現するという。

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(エンディング)
エンディング

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