2023年9月13日放送 14:35 - 14:45 NHK総合

時論公論
イスラエル・パレスチナ 歴史的和平合意から30年

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(時論公論)
イスラエル・パレスチナ 歴史的和平合意から30年

1993年9月13日、パレスチナ暫定自治合意が調印された。敵対していたイスラエルとパレスチナが平和的に共存することを目標としていた。ところが双方とも和平に反対する勢力が台頭し暴力の応酬を繰り返し和平が途絶える。和平は敵対していた双方が承認しガザ地区・ヨルダン川西岸地区でパレスチナ暫定自治をスタートさせると同時に双方が和平交渉を重ね最終的な解決を図るもの。すなわち「2国家共存」が最終目標と認識されていた。和平に反対するイスラム主義組織ハマスなどが自爆テロなど繰り返した。イスラエルでもラビン首相が反対する過激派のユダヤ教徒に暗殺された。2000年にはアメリカで和平交渉が行われたが合意に至らず決裂した。そして双方の暴力による応酬に発展し犠牲者が出た。パレスチナ側ではハマスが勢力を伸ばし選挙に勝利しガザ地区を武力で制圧し暫定自治政府と対立しパレスチナは分裂した。イスラエル側では右派勢力が勢力を握りパレスチナ側の領土を侵食する形で巨大な分離壁を建設した。去年極右政党が主要ポストを握る政権が発足した。和平交渉は9年あまり全く行われていない。双方の専門家は2国家共存なくしてパレスチナ問題は解決しないと指摘している。加えて双方とも深刻な内部対立が行われている。パレスチナ側では暫定自治政府への信頼が失墜し、イスラエルの占領が終わらず失業・経済が困窮している。またハマスとの分裂状態が長期化し、選挙が行われず汚職がまん延している。一方、イスラエル側ではネタニヤフ連立政権が司法府の権限を弱める法整備を進め、大規模な反対運動で社会が分裂している。世論調査では双方、2国家共存の支持する人が減り続け3分の1程度。パレスチナ問題を未解決のまま放置するのは危険。暴力の連鎖や中東の様々な紛争の火種となる。

キーワード
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