2026年4月30日放送 23:30 - 23:40 NHK総合

時論公論
水俣病公式確認70年 残された時間と課題

出演者
土屋敏之 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(時論公論)
水俣病 公式確認70年 残された時間と課題

水俣病が公式確認されてから5月1日で70年となる。水俣病はチッソ工場排水のメチル水銀が魚介類に蓄積し口にした住民が深刻な被害を受けた。1956年5月1日に保健所に原因不明の症状が報告されたことが水俣病の公式確認とされている。健康被害はこれ以前から発生していた。また当時は原因が明らかでなく排出も続いたことからその後も多くの患者が出続けた。工場が排出を停止し政府が公害を認定したのは1968年になってから。認定患者は新潟水俣病も含めて3001人で9割がすでに亡くなっている。しかし認定制度の厳しさから被害を訴えた人のほとんどは認定されていない。1995年に政治解決が図られ2009年には水俣病特置法が作られたことで一時金などを受けた被害者は約5万人にのぼる。しかしその後も多くの訴訟が起こされ行政が患者認定しない人が司法により水俣病と認められるケースも相次いでいる。被害者団体などは認定制度自体の見直しを求めてきたが国は応じていない。

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2009年の水俣病特置法で政府は地域住民の健康調査を行うと定め、2025年度に脳磁計・MRIなどによる試験的調査を始めた。今年度から複数年にわたり千人規模で実施すると見込まれている。しかし被害者団体などは反発しこの方法での調査の中止を求めている。脳磁計などによる健康調査は現在の認定患者でも水銀の影響の検出率が8割ほどにとどまるとされている。国はそもそも健康調査の目的を明らかにしていない。水俣病を巡ったもう一つの大きな課題は正しい理解と教訓をどう次の世代に伝えていくか。2025年、熊本・宇城市は水俣病を感染症と誤記したカレンダーを配布。また家庭教師のトライ運営会社の教材で遺伝してしまうという事実と異なる記述があり後に削除した。自らも被害者で両親・祖父母も患者だった吉永理巳子さんは公式確認当時4歳。水俣病のような問題が二度と繰り返されないよう74歳になった今も体験を語り続けている。水俣市立水俣病資料館ではこれまでにのべ60万人以上に患者や家族が体験を直接伝えてきた。しかし語り部の高齢化やコロナ禍で講話が行えない時期もあり受講者数は以前の水準には戻っていない。

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(エンディング)
エンディング

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