- 出演者
- 清永聡
オープニング映像。
裁判のやり直しの改正案が衆議院で可決され参議院に送られた。何度の修正される異例の展開となっている。この法案は法制審議会で検討された方針が元になっているが、専門家らの審議会を経たのに修正を重ねたのはなぜか。当初の法務省案の段階から自民党内で反対意見が相次ぎ3回見直しが行われた。この法案は法制審議会の答申を元に作られたが法制審議会とは設置は1949年。法務省の付属機関で基本法を見直す際に部会を開き議論する。事務局は法務省で中立的な立場で会議を支えるとされる。そして答申を元に法案を作り国会へ提出する。今回の再審見直しは学者に加え裁判所・検察・弁護士・法務省など20余名が参加し諮問から答申まで1年足らずで議論が交わされた。
議論では利害がぶつかることもある。本来であれば事務局である法務省が中立的になるが、法務省の幹部の多くは元々が検察官で自分の権限に関わるルールを自分の審議会で検討しているという指摘もある。そもそも法務省は再審制度見直しに長い間否定的で、刑事法学者の平野龍一氏は法務省は利害関係者の1人。受け入れられる法案しか諮問されないと語っていた。過去には被害者の代表も委員として参加することもあったが今回は含まれなかった。またかつて村木厚子さんが特別部会で委員をつとめたことがあるが「最後は専門家にという雰囲気が強く、ユーザーの声を聞かずものを作ることはないはず」と話した。
過去には議論の結論がなかなか出なかったこともある。1974年に行われた法制審議会の刑事法特別部会の答申では諮問から答申まで11年に及んだ。法務省の役割の1つは基本的な法制度の維持と整備だが、迅速な検討と中立性を求める声もある。ある法務省の元幹部は法務省は急いで都合のよい答申を出そうとして世論とのズレが生じたと指摘している。再審制度をめぐっては全国800超の地方議会で改正を求める意見書が出され、135人の刑事法学者と63人の元裁判官から声明が出された。法務省には法的安定性と法秩序の維持という考えもあるが修正を重ねた背景に法務省への不信がなかったとは言えないのではないだろうか。また法務省が国会議員への説明に使っていた文書には検察などの主張が多く記載され中立と言えるのか。今後は参議院で審議されるがさらに修正を求める意見もあり参議院でも充実した議論と対応が求められる。
エンディング映像。
