- 出演者
- 高橋俊雄
オープニング映像。
自宅などに戦争にまつわる写真や手紙など、身近な戦争資料を公開することは世代を越えて戦争の実像をしり平和について深く考える有効な手立てになる。記憶の風化が課題となる中、戦争資料の継承をどのように進めることができるのか。この夏も各地で戦争の記憶を継承するための催しが開かれた。浜松復興記念館ではかたりべの会浜松が講演会を開催した。記念館はおよそ1500点を所蔵。市民からの寄贈が中心となっている。しかし家に残された戦争資料は代替わりなどの際に処分されることがあり、山形県は県内の市町村を対象に戦争関係資料の保存状況などを調査した。その結果市町村が主体で収集・保存・展示などを行っているかという質問には7割が行っていないという結果となった。また今後実施しないと答えた自治体は10となり、人材不足や市町村単独では限界があるという意見が寄せられた。これを同じ時期に行った県民アンケートと照らし合わせるとニーズに応えられていない現状が浮かび上がってくる。
戦争資料の保存に積極的に取り組んできた自治体も難しい状況に直面している。大分県宇佐市にはかつて海軍航空隊が置かれていた。市は平和ミュージアムの建設を計画していたが2025年に財政難でいったん凍結となった。教育委員会が所蔵する戦争関連の資料は約4800点。5か所で保管している。また市民の手元にある資料の散逸は避けたいとし凍結表明後も寄贈の呼びかけを続けている。さらに各地の博物館では収蔵スペースの確保も課題となっている。こうした中、高知市では市民が主体となり高知戦争資料保存ネットワークという活動を開始。目録・画像を作成し図書館などで公開している。会長を務める高知大学の小幡教授はこのような活動を資料の価値や位置づけを直接伝え大切さに気づいてもらうきっかけとなると強調している。また山形県はことし検討委員会を立ち上げ、県が保存・継承する仕組みを検討している。山形県が始めたこうした取り組みは村山市で自宅のガレージを改装し女性1人で始めた小さな小さな平和祈念館の存在がある。戦後81年。資料を通じた記憶の継承は重要性を増す一方。様々なかたちで取り組みを広げていくことが必要になっている。
エンディング映像。
