- 出演者
- 池上彰 宇賀なつみ 井戸田潤(スピードワゴン) カズレーザー 磯野貴理子 大友花恋 那須雄登(美 少年)
今回は「池上流 夏のニューストリビア」。
全国各地で20以上の花火大会が中止になっており、来年以降も中止になる花火大会が増えると言われている。太陽光パネルを設置する家が増えると燃えカスへの苦情が増え、結果的に中止が増えている。さらに資金難も原因。開催には数円万円~億単位の費用がかかるが、円安で火薬の輸入コストが増加するなどその費用が値上がりしている。最近は有料指定席も増えている。打ち上げ花火のヒュ~は花火玉につけられた笛の音。ドーンという音がしてから見ても花火は終わってしまっているため、見逃さないようにヒュ~と音をさせるようにしている。
夏が暑いと景気が良くなると言われている。暑いと冷たいものをとりすぎてお腹を壊す人が増え、胃腸薬が売れるという。正露丸は8月が最も売れる。さらに冷たいものを食べて知覚過敏になる人が出るため、歯磨き粉も暑くなると売れる。ガスを使わないため惣菜が売れたり、暑さを避けるためタクシー利用が増えるなど暑さは景気にプラスと言われている。ただ暑すぎると外出を控えるため消費が伸びない。また野菜の生育に影響すると値上がりし、消費者は節約する。35℃以上で消費が減退する傾向がある。暑すぎると未知の感染症が拡大する。氷河の中に眠っている最近が活動を再開する。2016年にシベリアの永久凍土の中の死骸にあった炭そ菌が広まり、2人が亡くなったこともあった。ロシア・ベルホヤンスクという北極圏の街では2020年に38℃を観測した。暑くなると氷がとけて北極海を通れるようになる。各国が通って港や街ができるとロシアが得をする。また氷がとけたことで石油などの採掘が可能になる。北極は特定の国のモノではないが、資源がとれそうになるとロシアは「ロシアの大陸棚に続いている」と主張し海底に国旗を打ち込むようになった。
デジタル化が進むと日本が赤字になる。日本で使われるデジタルサービスの多くは海外製で使用料が海外のIT・企業に支払われている。その支出が増え続けて赤字になっており、デジタル赤字と呼ばれている。2023年には約-5.5兆円の赤字になっている。日本はデジタル小作人と例えられている。マイクロソフトが「MS-DOS」を開発したときにIBMが買い取りたいと申し出たが、マイクロソフトは売らずにライセンス契約を結んだ。使用料が少なかったためIBMはその契約を受け入れたが、その結果世界中の人が使うようになるとマイクロソフトに莫大なお金が入るようになった。また日本は使用料の決済で円を売ってドルを買うため一段と円安ドル高が進む。
8月15日が終戦の日なのは日本以外にはほとんどない。世界的には9月2日が終戦の日で、日本が降伏文書に調印した日。中国は9月3日を日本に勝利した記念日にしており、ロシアもソ連時代から9月3日を日本に勝利した日と終戦の日としている。ヨーロッパでは1945年5月8日にドイツが降伏文書に調印したことから5月8日が終戦の日とされている。日本では玉音放送が流された8月15日が終戦の日とされた。お盆のときなので戦没者追悼の意味も重ねた。8月15日は韓国では日本からの独立をお祝いする日として終日になっている。イギリスでは8月15日が日本に勝った記念日。玉音放送は内容が難しく、多くの人がよく理解できず中には激励していると勘違いする人もいた。直後にアナウンサーが内容を解説した。前日には玉音放送の通達があり、事前に知った軍部がレコード盤を奪おうとする宮城事件も起きた。
今年はアメリカでセミが1兆匹羽化した。今年は13年周期のセミと17年周期のセミが同時発生する221年に1度の大量発生の年だった。昔は様々なセミがいたが今は13年ゼミと17年ゼミだけが生き残っている。13年ゼミと17年ゼミはほかの周期と出会うタイミングが少ない。長い目で見ると子孫を残すためには出会いが少ない方が良い。なかなか出会わないことで生き残ってきた13年ゼミと17年ゼミが久しぶりに出会う年だった。またセミの鳴き声はスマホ越しでは聞こえない。セミの鳴き声の周波数は4000Hz以上で、スマホなどの携帯電話は周波数が3500Hz以下の場合は聞こえないことが多い。最近の機種は違う場合も多い。
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いまイスラエル人に日本が人気。去年テルアビブと成田を結ぶ直行便が就航。争いの影響でストップしていたが3月から再開し、成田行きはほぼ満席になっている。イスラエルでは日本ブームが起き、街には日本食レストランが溢れていた。子どもたちにはベイブレードが人気。イスラエル人がヨーロッパのホテルでパスポートを見せると嫌な顔をされるが日本人は関心がないから快適だと人気だという。ユダヤ人を救った杉原千畝の出身地の岐阜にある記念館に多くのイスラエル人が訪れている。
イスラエルにはユダヤ教を信じる人が多いが、中でも超正統派と呼ばれる人たちが議論の的になっている。超正統派は生涯をかけてユダヤ教を学び聖書の記述を信じて守る。安息日は火や電気を使う作業も行わない。研究に忙しいため働かず生活保護を受けている人が多い。超正統派はイスラエルの人口の1割ほどだが、その人口が増え続けている。聖書に「産めよ増えよ地に満ちて地を従わせよ」と書いてあるため出生率が高く、合計特殊出生率は6.6。生活保護費が増えてイスラエルの財政に負担をかけている。超正統派への不満が高まり、大激論になっている。またイスラエルでは18歳の国民は軍隊に入るが超正統派は徴兵が免除されていた。超正統派も兵役につくべきだという声が大きくなり、超正統派も徴兵することが決まった。超正統派は猛反発し、徴兵されるくらいなら死を選ぶという人も出てきた。