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「ど冷えもん」はこれまで扱うことが難しかったさまざまな冷凍食品を販売可能にした自販機だ。この「ど冷えもん」を開発したのが今回のガリバー、サンデン・リテールシステムだ。飲料用の自販機の製造販売では国内トップレベルのシェアを誇っている。
サンデン・リテールシステムの年商は800億円、従業員数は1543人。23か所の国内拠点に加えて、11の国と地域にも拠点を構える。通常、食品自販機の販売数は年間500台ほどだが、「ど冷えもん 」は発売から約3年で9000台以上を販売した。一般的な飲料の自販機の場合は中に収納された缶などは積み重なって商品同士が接触している。冷凍の場合、商品同士がくっついて固まって出てこない恐れがある。
冷凍食品自販機「ど冷えもん 」の秘密はスパイラルという部品にある。ワイヤーの隙間に商品を収納することで商品同士がくっつくことなく確実に搬出できる。スパイラルはパン屋お菓子などの自販機でも使われているが、スパイラルが横向きになっているため冷凍食品は落下の衝撃で破損する恐れがあった。「ど冷えもん 」はスパイラルを縦に設置、低い位置から搬出することで問題を解決した。さらに、直径や縦の隙間の幅が異なる4種類のスパイラルを商品の大きさなどに合わせて自由に付け替えることが出来る。トラック運送用の冷凍・冷蔵装置「レボクール」は安定して-20℃をキープできる。この性能が発揮されたのが新型コロナワクチンの輸送だ。これまで冷蔵や冷凍商品の輸送には専用の車両が必要だったが、この装置を使えば通常のトラックで運搬可能。サンデン・リテールシステムはこうした温度管理の技術を磨き続けてきた。
真空断熱材は内部を真空にすることで熱の移動を防いで高い断熱性能を実現している。「ど冷えもん」の内部に張り巡らすことで冷凍食品を安定して冷やせる。1943年、電子部品メーカーとして創業したサンデン。1958年には業界初となる中身が見えるアイスクリームのショーケースを開発。その後、噴水式のジュース自販機を手掛けて自販機事業に乗り出した。1980年にコンビニビジネスに参入。2019年にサンデンから独立したのがサンデン・リテールシステムだ。独立とほぼ同時期に生産方式も進化させた。「セルカンパニー制」とはサンデン・リテールシステムが2019年に導入した独自の生産システム。カンパニー長の下に生産を担うセルと呼ばれるチームを配置して独立した会社のように運営する仕組みだ。
サンデン・リテールシステムが導入した「セルカンパニー制」は競争の意識と改善が展開できるのがメリットだ。改善活動を続けるうちに社員たちから次々と新たなアイデアが生まれるようになったという。改善策の中から優れたアイデアを月に1度表彰している。HIROTSUバイオサイエンス が開発した尿からがんのリスクを調べる検査キットを手軽に購入できる自販機を開発した。さらに、尿の無人回収機も合わせて開発した。この新しい装置によってがん検査の普及が加速することを期待している。
医療分野の冷蔵・冷凍技術が必ず必要になってくる、その部分に参入していくことが社会に貢献していくための一つのビジョンだと森社長は話した。
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