2023年8月30日放送 15:10 - 15:40 NHK総合

美の壺
「食を彩る 絵皿」

出演者
草刈正雄 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

File586 食を彩る 絵皿
今回のテーマは

今回は絵皿の新たな魅力に迫る。

一、時代の息吹を楽しむ

モデルの冨永愛さんは海外に行くことが多くて、日本の文化を知らないと改めて感じて絵皿に興味を持ったという。特に気に入っているのが生き物の描かれた絵皿だ。こうした絵皿を日々の食卓で使っているという。

有楽町で開催されている骨董市では若い人や外国人にも絵皿が大人気。日本の陶磁器について研究してきた森由美さんが愛用している「染付」は時代によってその青が変化するという。絵や模様は明治時代になるとそれまでの手書きに代わり、型紙を使った印刷が多くなった。絵皿は古の文化や遊び心を今に伝える。

キーワード
有楽町(東京)
二、先人の技をたどる

浜野まゆみさんは大学では日本画を学び、九州の古い焼き物に魅せられ唐津市に移住した。浜野さんの作品は染付の絵皿が中心だ。生地の風合いや文様、器の形も古い時代の絵皿を参考にしている。特に魅力を感じているのは江戸時代の前期に有田で作られた古伊万里で、古い陶片から古への技法を探求している。形作りは江戸時代の有田の技法、糸切り成形を使っている。今ではやる人がほとんどいない。焼き上げるのは江戸時代の窯を再現した登り窯だ。

キーワード
唐津市(佐賀)

瀬戸市に民芸運動の父、柳宗悦が惚れ込んだ絵皿「石皿」がある。石のように丈夫なことからこの名がついたという。石皿は江戸時代の終わり頃から盛んに作られた普段使いのお皿だ。伝統を受け継ぎ、今も石皿を作り続ける工房がある。当時は字も書けない職人さんが表現方法のひとつとして絵を描いていたという。石皿は呉須と鉄の2色の線でシンプルに描かれていて、身近な植物や風景などを題材にした素朴で洒脱な絵が特徴だ。

キーワード
柳宗悦水野半次郎瀬戸市(愛知)
三、景色を生み出す

銀座にある昭和33年創業のふぐ料理店の店主・熊澤さんは自ら骨董市などに出向き選りすぐった器を使う。絵皿を使う前は無地の皿に持っていたが、青磁だけだと面白くないから絵皿に盛ったという。客の雰囲気や服装などに合わせて振る舞う。盛り付けのコツは余白をどれだけ残すかだという。

キーワード
銀座(東京)

森田いくみさんの絵皿の楽しみ方は金継ぎだ。器の壊れた部分を漆などで接着し、金や銀などで装飾する技法だ。金継ぎで生まれ変わった姿を「景色」と言う。ものだけど感情を持ったもののような気がするという。

(番組宣伝)
美の壺

「美の壺」の番組宣伝。

英雄たちの選択

「英雄たちの選択」の番組宣伝。

© 2009-2024 WireAction, Inc. All Rights Reserved.