2023年7月5日放送 15:10 - 15:40 NHK総合

美の壺
心を聞く 和の香り

出演者
草刈正雄 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

File561 心を聞く 和の香り
今回のテーマは

今回は日本人の心を捕らえて離さない香りの不思議な魅力を紹介する。

キーワード
三縁山広度院 増上寺徳川家康蘭奢待
一、時を超えて伝える

古くから香り文化の中心地でもある京都で江戸時代から続く香りの店には匂袋や文香など和の香りグッズが並んでいる。日本人は目に見えない香りに親しむため、様々な道具立てを編み出してきた。香を入れる袋の結び目ひとつにも遊び心がいっぱいある。香木は用途に合わせて様々な大きさに切り分けられ大切に使われる。香木とはごく限られた種類の木に傷などができて樹脂が溜まり、特殊な変化をした部分のことだ。香木は全て海外産、日本で作ることは叶わない。20世紀ですべて取りつくされて、現在採取されたものが最後になる。

キーワード
京都府香木

淡路島は和の香りの歴史が始まった場所だ。日本書紀には香木が流れ着いた物語が記されている。淡路島は線香の生産量が日本一で、今も手作りを続けている職人がいる。香りの開発に携わって25年以上になる土川さんは世界中から集めた香りの原料で独自の香りの世界を追求している。自宅でも暮らしのシーンによって香りを使い分けている。

キーワード
兵庫県日本書紀淡路島香木
二、香りに心をあそばせる

香道には現在、主に2つの流派が知られている。香道では熱を加えて香木そのものの香りを嗜む。使う香木の大きさはわずか数ミリだ。香道では香りを「聞く」という言い方をする。

キーワード
香道

香を聞く時に使う道具も独特だ。御家流は公家流と呼ばれることもあり、道具には蒔絵が施され雅な雰囲気を漂わせる。2通りの香炉を用意するも御家流だ。「真」の香炉の模様は「陰」と「陽」がある。

三、長き眠りから解き放つ

名古屋市には香道の流派の志野流香道がある。志野流は武家流とも称され、厳しく定められた所作は一子相伝で伝えられてきた。初代・志野宗信は東山文化を確立した足利義政と親しく交わり、香道の基礎を築いた。最大の功績は古来より伝わる名香木を分類し、六十一種名香を定めたことだ。五味という香りの表現法を確立したとされる。令和4年5月、志野流では増上寺で執り行われる献香式を控えていた。正倉院宝物・蘭奢待の香りを聞く。

キーワード
三縁山広度院 増上寺名古屋市(愛知)志野宗信明治天皇東山文化正倉院織田信長蘭奢待足利義政

増上寺の献香式で蘭奢待を献香しようと提案したのは次期継承者の宗苾さんだ。増上寺は江戸徳川家の菩提寺だ。宗苾さんは家康への深い尊敬の念を示したいと考えた。献香式の当日、全国から500人以上の人が集まった。約150年の時を隔てて蘭奢待の香りが目覚めた。

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三縁山広度院 増上寺徳川家康蘭奢待
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