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探検家の角幡唯介氏は人生を豊かにするのは結果よりもプロセスと考えている。2011年、初めて北極圏を旅した際、GPSで移動速度を計算し、1日当たりのノルマを算出。予定通りに目的地に到達したが、どこか虚しさを覚えたという。その後、自然に没入する旅を模索してきた。日高山脈の旅では地図を制作したといい、未知なる場所を旅するとなると、眼前の風景や状況を注視しなければならず、没入度は増すことになる。最近では食料を現地で調達していて、獣の痕跡に目を光らせる。極地の旅に際し、犬ぞりや防寒具も自作していて、自然を相手にするという手応え、旅そのものに関わる感覚はより高まるという。不確実性、偶然性をリスクではなく、新しい世界を経験するチャンスで、本当の豊かさと考える角幡氏は今冬、エゾシカの毛皮を鞣し、毛皮服をつくって北極を旅する予定。

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イヌイット北海道日高山脈

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