- 出演者
- 富澤たけし(サンドウィッチマン) 柴田英嗣(アンタッチャブル) 山崎弘也(アンタッチャブル) 伊達みきお(サンドウィッチマン) 森口瑤子 高橋茂雄(サバンナ)
ゲストは高橋茂雄と森口瑤子。高橋は数年前に藤井聡太を見て将棋に大ハマり。高橋は「強い人は出てくるだろうが全冠はさすがにないだろうって言ってたのを達成したのが藤井聡太」などと話した。一方の森口瑤子は将棋をまったく知らないという。
八冠がどれほどスゴいのか、高橋茂雄が解説。将棋にはタイトル戦が全8つある。プロ棋士にとって1つでもタイトルが獲れたら末代までの誇りだと思うくらいの難しさがある。そもそもプロ棋士になれるのは年間4人だけ。タイトル戦はプロ棋士約170人でトーナメント戦を行い1位を決め、1位になった挑戦者と現王者がタイトルをかけて対局するもの。藤井聡太は全部のタイトルで挑戦者になってタイトルを奪い、防衛しながら新しいタイトルを奪うということを繰り返して八冠となった。
高橋茂雄は八冠のスゴさについて「お笑いでいうとM-1獲って他の賞レースも総なめした上で余暇で書いた本で直木賞穫り、人気者になってプロ野球の始球式に呼ばれて150キロ投げてドラフトにかかったみたいな」などと説明した。
藤井聡太が八冠を決めた王座戦について振り返った。先に3勝した方が勝ちの5番勝負。第1局は大混戦の中、永瀬が一瞬の隙をついて逆転勝利。第2局は13時間・200手以上に及ぶ激闘でギリギリの接戦を制し藤井が勝利。第3局は終始 永瀬のペースで対局が進んだが最終盤で藤井が逆転勝利。第4局はギリギリの攻防が10時間続いて極限状態に。両者持ち時間を使い果たして1分将棋になった末、AI評価が完全に永瀬優勢になるが、藤井が隙を見抜いて大逆転勝利。その結果、藤井が3勝1敗で王座のタイトルを獲得した。
藤井聡太と永瀬拓矢の関係について高橋茂雄は「2人は研究パートナー。永瀬先生はいろんな人と研究会されているが、藤井先生は永瀬さんだけ」などと説明した。また、永瀬について「年間5000時間将棋の勉強をしている」などと紹介した。
藤井聡太についてレジェンド棋士が証言。1983年、史上最年少21歳2か月で名人となった谷川浩司は藤井について「藤井八冠の将棋はプロ棋士から見ても面白い将棋」などと話した。
藤井聡太についてレジェンド棋士が証言。谷川浩司は藤井が小学校低学年だった時に対局している。このままでは勝ちそうだと考えていた谷川が引き分けを提案したところ、藤井が盤に覆いかぶさるようにして大泣きし始めたという。それから6年、プロの世界で対局することになり、結果、藤井が勝利した。谷川は藤井の強さについて「自分の手番の時も相手の手番の時も集中力が切れている感じがしない」などと話した。
森口瑤子は「対局中、相手が長考している時何をしている?」と質問。高橋茂雄は「対局の会場から出なければ館内を自由に動くことは可能」と回答。しかし、違う人と将棋を打ってはダメとのこと。
藤井聡太についてレジェンド棋士が証言。渡辺明は藤井について「感情豊か。対局始まる前はニコニコしている。始まっちゃえば厳しい顔してるけど、負けるときとかは落胆している様子もある」などと話した。藤井は早口のため、渡辺にとってついていくのが大変なのだという。
藤井聡太についてレジェンド棋士が証言。渡辺明が藤井との対局で印象に残っているのが2020年の棋聖戦第1局。相手の駒が王将を攻撃してきている状態で逃げたり攻撃を阻止しなければ負けになる王手。渡辺の王手を16回交わしながら、藤井は逆に王手をかけて勝利した。その対局を振り返り、渡辺は「やっぱり藤井さんは違うなって思った」などと話した。さらに、渡辺は2021年の朝日杯将棋オープン戦準決勝も印象に残っているという。AI判定が渡辺が99%勝ちという局面だったにもかかわらず、たった一手で藤井が96%勝ちに変えてしまった。渡辺はその対局を振り返って「分からなくてパニックになった」などと話した。渡辺は藤井の強さについて「計算力だ」と話した。
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藤井聡太についてレジェンド棋士が証言。歴代3人しか達成していない年間勝率8割超えと60勝以上を同時達成した木村一基は2020年の王位戦で藤井とタイトルを争った。通常であれば展開が読みやすい手で封じるのがセオリーだが、藤井は勝敗を左右する可能性がある手を封じ手に選んだ。藤井の指し手は2択。誰も選択しない手をAIは最善手と示しており、藤井はそれを選んだ。なぜその手を選んだのか、木村は「8七同飛成で私の手が一時脆くなる。そこを上手く突くことができれば攻めも続けることができるし、自分のペースで進めることができる。たぶんそういう判断をしたんだと思う」などと話した。木村は藤井の強さについて「才能がある上に努力を続けているというところ」などと話した。
渡辺明によると、将棋はまったく同じ局面で終わることがないため感想戦では相手の手の内を全部聞くのだという。また、高橋茂雄は藤井聡太がAIを超えたとファンがざわついた伝説の1局を紹介した。
藤井聡太について師匠・杉本昌隆が証言。幼少期の藤井は将棋盤を抱えるように泣き出すこともあったというが、藤井の母は頭ごなしに泣くのをやめなさいという感じでは接しておらず、子どもの意思は尊重するという教育方針だったよう。プロになるには満26歳の誕生日までに四段になる必要がある。プロなれない人が大多数という厳しい世界のため、親しい人にほど「プロにならないか」と声をかけにくかったという杉本。しかし、藤井に関しては一流棋士になると確信していたため奨励会に誘うことにしたという。そして、弟子入り初日にして小学4年生ながらプロ棋士七段に勝ってしまったのだという。
高橋茂雄が藤井聡太のデビュー戦について解説。デビュー戦は加藤一二三と。62歳差の伝説のデビュー戦となった。加藤が休憩中にもかかわらず対局を再開させてしまい、藤井はびっくりしていたという。反則にはならなかったが滅多にない珍事件として将棋界で語り継がれている。
藤井聡太について師匠・杉本昌隆が証言。杉本の指導法1つ目は「教えすぎない」。格上の棋士に藤井の相手をお願いして対局をセッティングするなど武者修行の手助けをした。杉本の指導法2つ目は「おやつタイム」。将棋盤の前では先輩に意見が言いにくいため、そういった時間を設けていたという。杉本の指導法3つ目は「AIは使わない」。藤井が奨励会に入った小学4年生の頃、藤井の母からAIを使わせるのはどうかと言われたことがあるが、杉本は必要ないと答えている。その理由はAIは答えをすぐに教えてくれるためだったという。