- 出演者
- 劇団ひとり 野口聡一
2030年、月面から放送を可能にする基地の構想を野口さんが紹介。ひとりさんは「2030年、あっという間」とコメントした。
オープニング映像。
野口さんは月の水について「今、1番最初に発見した企業が商業利用してもよいという仕組みを作ろうとしている」と説明。そのため、最初に水を見つけた企業が有利となるが、1リットルの水を地球から月に運ぶためには1億円の輸送費がかかる。大量の水を見つけられればコストの削減になるといい、「そのためには月に着陸しないといけない」と野口さんは話した。
宇宙ベンチャー企業「ispace」代表の袴田武史さんは2010年に会社を設立。月面探査車を開発しヨーロッパの企業の協力を得て月へ送ろうと試みたが、18年に計画が頓挫した。その後、袴田さんは自分たちの手で月着陸船の開発に着手。多くの企業が賛同し101億円もの資金を集めることに成功した。また、開発から5年という驚異のスピードで打ち上げを行うことができた。先月26日、月面着陸予定日を迎えたが、着陸に失敗。それでも袴田さんは次を見据え、「エンジニアに怒られちゃうかもしれないですけど、もう結構良いところまで来たのでそこはさっさと直していただいて自分はもっと大きな構想を描けるといいなと思っています」と話した。
イーロン・マスクが率いる「SpaceX」も宇宙船の発射には失敗している。ロケットが爆発した際にはなぜか中継を見守っていた観衆が大盛り上がり。野口さんは「これはアメリカと日本の国民性の違い。日本はロケットの打ち上げに失敗したら謝罪会見を開いたりする。アメリカはあそこまでいったら十分だという感じ」と話したが、ひとりさんは「落ち込まないぐらいだったらわかるんですよ。盛り上がる必要ないですよね?」と疑問を呈した。
月面着陸を試みるヒューストンの民間企業「インテュイテイブ・マシーンズ」を野口さんが取材。出迎えてくれたのは野口さんの元宇宙飛行士仲間ジャック・フィッシャーさん。フィッシャーさんはNASA退職後、現在はインテュイテイブ・マシーンズで副社長を務めている。今回は特別に月面着陸船の開発現場と実験場を見せてくれた。インテュイテイブ・マシーンズの月面着陸船が目指すのは水の眠るクレーターがある月の南極部分。成功すれば民間企業初の着地成功となる。着陸船はこの夏、飛び立つ予定。
かつてアポロ11号が着陸した月面部分は太陽の熱で水が残らない場所だった。そのため、アメリカの民間企業は太陽の光が当たらない南極部分への着陸を目指している。南極のクレーターには氷が存在しているのではないかと考えられているが、ひとりさんは「氷っていうのが我々が想像しているあの氷なのかな?」と質問。月にあるとされる氷は月の砂「レゴリス」に付着していると予想されており、凍った泥団子のようなものだとのこと。
NASAが主催する「ブレイク・ジ・アイスチャレンジ」は氷を含んだ岩石「レゴリス」を掘り出す技術を競う大会。全米の企業や大学40チームがエントリーしており、15チームが予選を突破した。優勝候補のコロラド鉱山大学を取材。「ブレイク・ジ・アイスチャレンジ」の課題は1日800キロのコンクリートを掘り出して運ぶこと。15日間連続合計12トンにのぼる。コロラド鉱山大学は民間企業「ルナ・アウトポスト」と協力して月面採掘用探査車を開発。大会で勝ち抜くため頑丈さと機動性を併せ持った探査車を制作している。月の水の価値は1バレルで1000万円といわれており、協力する企業は一攫千金を狙うことができる。
「月の水は何になるか」と聞かれたひとりさんは「お金ですか?」と回答。野口さんは「飲むっていうこともあるんですけどそれ以上に燃料になる。水を燃料にしてロケットが飛ばせるかもしれないっていうことでさらに競争が激化しているということですね」と語った。水は水素と酸素で構成されているため、燃料に変わるのだという。
「Pale Blue」代表の浅川純さんを取材。浅川さんは水蒸気を推進力とする「水エンジン」を開発している。「月を補給拠点にしたい。将来は宇宙で動くものあらゆるものに水エンジンがのっている世界を作りたい」と語った。
野口さんは「観測のための衛星なんかは何年がかりの計画でエンジンを噴き続ける。そういう時に水というのはすごく向いてる」と話した。
今回、様々な技術者のVTRを見たひとりさんは「月は目の前にあるんだなって感じはしましたね。ただの浪漫じゃなくて皆さん現実の問題として月と向き合ってるから本当に2030年っていうのもまんざらじゃないのかなっていう気はしてきました」と語った。
エンディング映像。
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