半導体業界が抱える懸念について、第一生命(DLI NORTH AMERICA)・松谷拓弥氏は、半導体メーカーにとってトランプ政権下で懸念される問題の一つにCHIPS法が継続されるかどうかという点がある。CHIPS法は国内の半導体製造を強化するために、2022年にバイデン政権が成立させた法律。具体的には米国内での半導体研究・製造・人材育成を支援するために527億ドルを投じ米国の技術競争力を強化し、海外への依存を低減することが目的としてる。。CHIPS法の一環として、今月15日、商務省はアリゾナ州に3つの最先端半導体製造工場を建設するために台湾・TSMCに最大66億ドルの補助金を支給をする最終合意を行ったと発表した。支払いが最終決定されたのはポーラーセミコンダクターに続き2例目。商務省は、このような補助金を拡充するために、CHIPS法「2.0」を提案してるが、トランプ氏は補助金よりも輸入関税を通じた国内製造強化を重視しており、CHIPS法に対して批判的な姿勢。トランプ次期政権の下では補助金の拡充どころか現在の枠組みでの支給も滞る可能性がありバイデン政権はトランプ氏の就任前に内定企業との最終的な契約締結を急いでいる模様。共和党内ではCHIPS法に賛成する意見もあり最終的な行く末はまだ不透明などと解説した。