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- ウエンツ瑛士 田中瞳
例年、12月頃からインフルエンザの流行が始まるが、既に全国で注意報レベルに達している。季節外れの流行により、学級閉鎖や休校が相次ぎ、薬局では薬が不足。ワクチン接種の予約も殺到している。厚生労働省は今シーズン、十分なワクチンを供給予定としている。
二木芳人氏は厚生労働省はWHOの世界予測などをもとにどういったインフルエンザワクチンを作るか決めているなどと説明。例年よりも早いインフルエンザの流行について、二木氏は「コロナ禍でインフルエンザの流行が無く、免疫力が低下している」、「流行が始まったタイミングが学校の新学期にあたり、感染対策に緩みがあったのかもしれない」、「外国人観光客の増加で、国外からウイルスが持ち込まれた」などの要因をあげた。残念ながら、厚労省などで今年の異例の流行は予測されていなかったという。また、ワクチンづくりで使われるのはニワトリの有精卵。養鶏場では外部からウイルスが入らないよう窓を無くすなど、厳重な衛生管理により鳥インフルエンザを回避してきた。食用卵と比べてコストがかけられているため、値段も張る。有精卵にはウイルス株を注入し、数日間培養させる。そこから培養液を抽出し、精製して無毒化したものがワクチンの原液となる。
mRNAワクチンの開発に貢献したとして、カタリン・カリコ氏、ドリュー・ワイスマン氏がノーベル生理学・医学賞に輝いたのは記憶に新しいが、インフルエンザのワクチン開発にも使われようとしている。ウイルスの遺伝情報を用いるため、変異にも対応できるという。欠点といえるのは保存や輸送の際に温度管理が必要で、接種しても免疫の持続時間が短いのも特徴。目下、コロナとインフルエンザの混合ワクチンの開発が進んでいる。なお、インフルエンザワクチンに注目すると、実は4種類のウイルスの混合ワクチン。
先月、青森の駅弁メーカーの弁当を食べた人が相次いで体調不良を訴え、500人以上が食中毒と断定された。過去5年間の食中毒発生件数では10月に食中毒を訴える人が最多だった。
嶋倉邦嘉准教授は食中毒の原因で最も多いのが寄生虫で、殊にアニサキスに警鐘を鳴らした。旬の魚を生で食べる機会が増えるためで、アニサキスは激しい腹痛、嘔吐を引き起こす。内蔵に主に潜んでいるとされ、生では食べないこと。殺すとするなら、マイナス20℃で24時間以上冷凍させるか、中心温度60℃で1分以上加熱すること。酢や塩、わさび、しょうがでは死なないという。
鎌田奈津実さんは埼玉・神川町でサバの陸上養殖を行っている。温泉水を清潔に繰り返し使う「循環ろ過」の技術を養殖に応用していて、閉鎖環境ということでアニサキスの心配がない。6月には約200匹のサバを初出荷した。
8月、ゼネラル・オイスターはあたらないカキの完全陸上養殖に成功した。通常、カキは陸地に近い沿岸で養殖されることが多いが、川から流れてきた生活排水などに含まれるノロウイルスを取り込んでしまうことがある。あたらないカキは海洋深層水で育てられるため、ウイルスや菌がいない。
番組スタッフは海洋深層水で養殖された牡蠣を試食した。ゼネラル・オイスターは3年以内に量産化を予定している。
販売されている牡蠣には火を通さずに食べられる生食用、加熱用がある。嶋倉邦嘉准教授は「育った海域で区別されている」と説明。加熱用は陸の近くで養殖されたため、ウイルスや菌を含んでいるリスクがある。ただ、川から運ばれてきたミネラル類といった栄養を豊富に含んでいるともいえるという。
豪華おせちなど年末商戦が本格化するなか、JR東海、JR西日本は年末年始のピーク時、「のぞみ」の自由席とりやめて全席指定席にすると発表した。
鉄道ジャーナリストの栗原景氏は年末年始のピーク時、のぞみの全席を指定席にすると、乗客からすればホームの混雑は解消されるなどと説明した。ネット予約を利用すれば、指定席と自由席の値段差は少し小さくなり、窓口での混雑を回避できる。また、JR東海は「のぞみ」、「ひかり」のワゴン販売を今月いっぱいで終了する。栗原氏によると、車内販売で声をかけられるのが煩わしいという乗客もいるといい、鉄道会社からすれば人件費の問題があるという。
「ウォール・ストリート・ジャーナル」のジャーナリスト、ボウディヤ・トゥウェイ氏はアメリカでは窃盗事件を起こしても軽犯罪で済み、人々はSNSで繋がることで集団を結成して組織的犯罪に手を染めているなどと説明した。盗んだ商品は転売しているという。豊島晋作キャスターは
豊島晋作キャスターは「アメリカの企業では従業員の安全を守るため、盗みを働いている人を見ても声かけを禁止している」などと説明した。4月、カリフォルニア州のホームセンターでは万引きを咎めようとした従業員が射殺された。組織的窃盗により、大手スーパーは相次いで店舗を閉鎖している。
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