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太古のクジラと山里の今を生きる人々の物語。
オープニング映像。
広島県庄原市、かつてここは海の底だった。各地の地層からは約1600万年前の海の生物の化石が7万点以上見つかっている。クジラの化石については世界的にも知られる産地。町を流れる川で新たにクジラの化石が見つかった。発掘にあたるのはこの町で30年に渡って活動してきた庄原化石集談会。主要メンバーは6人で平均年齢は約60歳。アマチュアでありながら専門家も驚くような研究成果をあげてきた。新種を発見したメンバーもいる。去年11月、新たに見つかったクジラを掘り出すため川をせき止めた。資金はクラウドファンディングで募ったという。姿を現した川底のクジラはほぼ全身の骨格が残されていた。
発掘現場に小さな助っ人が現れた。クラウドファンディングで寄付をした庄原市の小学4年生のつつむくん。化石を周辺の岩ごと切り出す。岩の中まで想像しながら切り出すのは至難の業。クジラの進化を知るうえで貴重な化石、2日かけて掘り出した。去年広島市内から庄原市に引っ越してきたつつむくん、不登校になった際に広島市内の河原で化石を見つけた。しかし本物ではなかった、代わりに庄原で化石を発掘している集談会があることを教えてもらった。
発掘から1週間後、活動拠点では掘り出した周りの石を削るクリーニングが行われていた。化石を傷つけないようミリ単位で数年かけて削っていく。この日はつつむくんたちが作業を見にやってきた。クリーニングの名人として一目置かれる上田隆人さんが声をかけ、つつむくんは集談会のメンバーに入ることになった。上田さんは庄原で生まれ育ち、地元の部品メーカーで40年間働いてきた。初めて化石と出会ったのは30代半ば、同僚に発掘現場に誘われたという。庄原では子どものクジラが多く見つかっている。世代をつなぐ繁殖地だったと考えられている。
3月、子どもたちに化石の魅力を伝える発掘体験会が開催された。集談会のメンバーになったつつむくんも参加していた。庄原に来てからは学校も楽しみになった。年会費のために日々のお手伝いを続ける。
4月、今回の発掘の成功とつつむくんたちの加入を祝う会が開かれた。つつむくんは「化石集談会に入れて化石も触れて、おいしいごはんも食べられて幸せです」とコメントした。横断幕に自分たちで発掘したクジラを描いた。1600万年の時を越えクジラがつないだ出会い。つつむくんは会に入って5か月クリーニングを続けている。
次回の「Dearにっぽん」の番組宣伝。
