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オープニング映像。史上初となるM-1グランプリ2連覇を成し遂げた令和ロマンの戦いに密着した。
M-1グランプリ決勝戦の前日、取材班は令和ロマン・高比良くるま(30)の自宅を訪れた。夕食は週に5~6回食べているというメキシカンタコボウルだった。王者になる前から住んでいる現在の家から来年1月に引っ越す予定だという。今年で最後だからとM-1へ向けた覚悟を語った。昨年のM-1グランプリで優勝して一躍時代の寵児となった若きカリスマは「本当に運です」と語り、王者となった己の漫才に納得が行っていない様子だった。今年のM-1へエントリーを済ませたくるまは「M-1自体を超えないと連覇は無い。去年優勝した事実そのものを超えないといけない」と語った。連覇のために考えた新ネタ「名字」。出番前の楽屋では先輩芸人“渡辺”翔太(くらげ)にアドバイスを求めた。歴代のM-1王者がテレビなどのメディア出演にシフトする中、令和ロマンは全国を回るステージにこだわった。初出場は7年前の2017年。プロになってわずか半年で準決勝に進出。くるまは「M-1が好き」と言い続けてきた。今年のM-1も昨年に続いてトップバッター。会場を爆笑の渦に巻き込んで850点を記録した。
M-1決勝戦から2日後、バッテリィズにインタビュー。エース(30)は「楽しかっただけ」と振り返った。決勝戦の1週間前、取材班は大阪・西成区にあるエースの実家を訪れた。現在も実家で暮らすエースは歯を磨いていた。10分はするという。洗面所で髪を洗って向かった先は美容室。エースの主戦場は大阪・難波にある「よしもと漫才劇場」。大阪よしもとの若手たちがしのぎを削る。ネタ作りは相方・寺家(34)が担当。ステージ後はすぐに自分たちの漫才をスマホで確認する。一方でエースはスマホでボートレースの舟券を買っていた。2人とも学生時代は野球部。芸人たちで作る草野球チームでバッテリーを組むことに。そこから2017年にバッテリィズが誕生した。M-1初出場は2018年。2~3回戦敗退が続き、寺家は「エースが売れてないのはお前のネタが悪い」と言われたという。エースの魅力を引き出すために辿り着いたのが“ボケない”漫才。エースのストレートな言葉が観客に突き刺さり、今年初めて決勝に進出。エースが一番報告したかった相手は昨年に54歳で亡くなった母・香さん。売れない日々も静かに見守ってくれていた。決勝で7番目に登場したバッテリィズは今大会最高得点の861点を獲得して令和ロマンを上回った。
今年のM-1グランプリで最終決戦に進んだ令和ロマン&バッテリィズの舞台裏に密着。結果は令和ロマンが連覇を達成。バッテリィズ・エースについて松井ケムリは「アホよりピュアが強い」、同い年(30歳)の高比良くるまは「めっちゃ仲良くなれる気がする」と語った。くるまは「戦いじゃない漫才はない。上がっている人なんていない。今年一番おもしろかった漫才はとろサーモンさんのネタでしたからね」と語った。
M-1決勝戦を終えたバッテリィズ・エースは深夜2時にホテルに到着。父からは「続けろよ」とメッセージが届いた。エースは昨年亡くなった母に見てほしかったと語った。翌日、バッテリィズの2人はよしもと漫才劇場の舞台に立ち、拍手で迎えられた。22時に帰宅したエースは「疲れた」と語った。