紛争や迫害などで難民・避難民となった人々の数は1億1000万人超となった。国際社会は人道主義に基づく難民保護を行ってきたが、“自国に難民を受け入れる余裕はない”という姿勢が先進国に広がり始めている。これまで多くの難民を受け入れてきたイギリスでも国民の間で激しい議論が起きている。ラネリでは今年、ホテルを国が借り上げ保護を求める人の収容施設にする計画が報じられた。計画に反対する住民と街の外から来た人権団体の間で激しい公論が起きた。抗議の末に計画は撤回された。イギリス政府は厳しい難民政策と次々と打ち出している。かつて国連難民高等弁務官を務めた緒方貞子氏は「難民を守っていくことが世界平和にもつながる」と訴え続けていた。

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