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オープニング映像。
二木島町は住民の7割が高齢者で、お年寄りたちは荒坂診療所に通っている。全国には10万余の診療所があり医療を隅々まで届ける役割を担っているが、近年は休業や廃業が相次ぎ昨年度は過去最多の580件にのぼった。背景には医師の高齢化と後継者の不在がある。荒坂診療所の医師・平谷さんは熊野市出身で、以前は宮崎県の病院で副院長を務めていた。50歳のときに地元も求めに応じて二木島へ移った。妻とともに診療所の2階に住み込み、町のお年寄りのかかりつけ医として生きてきた。100歳まであと7か月となった大原さんは25年間診療所に通っている。
平谷さんの妻は意味性認知症を患っている。病気が進行するに従い失語や運動障害も起こる。平谷さんは75歳で後任の目処は立っていない。診療所に常駐の医師がいなくなる日に備え、平谷さんは市や医師会に働きかけ広域で患者を診られるよう準備を進めている。
午後、平谷さんは訪問診療のため隣の遊木町へ。4年来往診している88歳のユキミさんの家を訪ねた。ユキミさんは4年前から寝たきりになり訪問診療を受けるようになった。平谷さんは家族にユキミさんが弱っており1か月ももたないかもしれないと伝えた。平谷さんは自分が介護をしているとみんなこんな苦労してるんだという目で患者や患者の家族を見るようになり、ますます家族を応援したくなると話した。2023年12月に大原さんは100歳まで3か月となった。3人の息子は離れて暮らしている。
今年3月、お年寄りが食事を拒んでいると連絡を受けた平谷さんは95歳の恵美子さんの家を訪ねた。恵美子さんは肺炎で入院したあと回復して自宅に戻っていたが、退院以降食事をとらなくなった。平谷さんは恵美子さんを往診し、何が理由かはわからないが食事を拒否するようになっていると話した。平谷さんは食事を拒む恵美子さんの家に通い続けたが、1週間後恵美子さんは食事を拒否したまま静かに亡くなった。
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3月31日、ユキミさんの容体が悪化した。平谷さんは家を訪ね、静かに見送ってほしいと家族に伝えた。4月1日、ユキミさんが息を引き取ったと知らせが入った。
平谷さんの体に異常が見つかった。発作性心房細動だった。精密検査の結果手術が決まり、平谷さんは妻を施設に預ける決断をした。入院の間診療所は休診となったが、退院翌日にはいつものように診療所でお年寄りを診ていた。
エンディング映像。
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