- 出演者
- 首藤奈知子 井上二郎
オープニング映像。
食用油はこの4年で26.13%値上げした。菜種を原料とし、店頭の平均価格は294円。イラン情勢の影響で、日清オイリオグループは6月1日より15%値上げすることを決めた。日清キャノーラ油の価格は長い間安定してきたが、2021年頃から急激に上昇した。中国などで食用油の需要が拡大し、菜種の相場が2倍に高騰して価格転嫁を迫られた。菜種の輸出大国だったウクライナへの軍事侵攻や円安の進行でさらに菜種相場が上昇した。その後植物由来の油をバイオ燃料として使う需要の拡大が、価格に大きな影響を与えた。イラン情勢の影響で今年夏以降もさらなる値上げは避けられないのではと社内では分析を続けている。工場での製造コストや包装資材費が30%増加することなどが見込まれている。
卵は2023年に鳥インフルエンザの影響で40%以上上昇し、2024年には反動でマイナスに転じた。穀類は2024年の半ばから急激に上昇した。 マヨネーズは、食用油と卵の価格上昇が影響して2022年から2023円頃に上昇。同時期に上昇したプロセスチーズは円安による輸入チーズの価格上昇、ちくわは円安と人件費の高騰が影響していた。この時期に価格が上昇したのは200品目以上。河野氏は、輸入金額が増え貿易収支が赤字が膨らんだことで円安の要因になった、アメリカやヨーロッパが利上げをする中で日本は金融緩和を維持したことで円安を増幅したと解説した。渡辺氏は、海外由来のショックが日本のインフレを作る構図が今後も続くと解説した。河野氏は、過去30年は安いところでモノを作って価格を押し下げる要因があった、世界政治情勢が不安定化して国内で作ることになると価格を押し上げる要因になると解説した。2024年から2025年にかけても200品目以上が値上がりする波があり、中でもチョコレートが大きく値上がりしていた。
4年前に100円ほどで売られていた明治の板チョコは、現在約2倍に値上がりしている。明治ミルクチョコレートの平均店頭価格は、2022年5月から物流・包装資材のコスト高やカカオ相場の急騰などから4回の値上げを行ってきた。去年6月に大幅な価格改定を行い平均店頭価格は180円を超えたが、予想していたほど買い控えは起こらなかった。値上げを重ねる中、食品メーカーは付加価値を高めた製品の開発に力を入れている。
渡辺氏が消費者2万人を調査した消費者のインフレ予想のデータでは、1年後に物価がどうなるかという問いに対して2021年までは「変わらないだろう」が「かなり上がるだろう」を上回っていた。2022年を境に割合は逆転し「かなり上がるだろう」が高い水準を維持している。渡辺氏が行ったもう1つの調査では、商品が10%値上げされた時にどう行動するかを聞いた。同じ店で買うと回答した人の割合は2020年、2021年は40%未満だったが、2022年を境に50%に上昇し、その後も40%台を維持している。渡辺氏は、それまで消費者は値段は上がらないものでその店では何か事情があって上がっていると考えていたが、今はみんな上がっているのでほかの店に行っても無駄足になるため高くなってもしょうがないから買うようになっていると解説した。実質賃金は2022年以降4年連続でマイナスになっており、賃金の上昇が物価上昇に追いつかない状態が続いている。河野氏は、賃金上昇と物価上昇の負のスパイラルになっているのではないかと指摘した。渡辺氏は、企業のダイナミズムは生まれていると話した。
ローソンでは、ここ数年プレミアムロールケーキの値上げを続けてきた。2年前に200円を突破すると、販売数が1割以上下落した。これを受けて去年198円に値下げし、販売数は値上げ前を超える水準まで回復した。会社の調査では、消費者がスイーツに支払える金額の上限はこの3年で3割近く上昇している。商品の価格の見極めは、これまで以上に難しくなっている。
調査会社が集計した1万2000人のレシートデータをもとに分析したところ、2023年は買い物単価も量も落とさない現状受け入れ型が43%と最も多くなっていた。次いで価格が上がった分量を減らす量やりくり型が33%、単価を切り下げる単価やりくり型が16%、単価も量も減らす消費切り詰め型が7%と続いた。2024年になると量やりくり型が最も多くなり、消費切り詰め型の割合も2倍に増加し、2025年もこの傾向が続いた。河野氏は、2023年はコロナで巣ごもり生活を余儀なくされていた、コロナが終結した途端に強制貯蓄が減ったので消費を切り詰めるようになったと解説した。渡辺氏は、調査では去年から特売が増えている、消費者の値上げへの耐性が弱まっていることが背後にあると解説した。河野氏は、デフレの間は物価も上がらないが賃金も上がらないのでばらつきがなかった、インフレの時代になると消費の行動もばらつきが大きくなり二極化が起こっていると解説した。
札幌のスーパーでは価格が高めの寿司が売れ筋になっていたが、低価格のプライベートブランド商品のニーズも高まっていた。消費者の変化に合わせて商品の価格の幅を広げていた。全国の中堅・中小スーパーが加盟する組織のプライベートブランド商品開発会議では、これまで国産じゃがいもを使っていたポテトチップスにアメリカ産じゃがいもを加えることで商品を安定的に供給し価格を据え置くことにした。
日々家計簿を記録している全国友の会の会員の月平均食費は、2022年以降はどの世代も増加し平均8%上昇した。年金で一人暮らしをしている会員の藤井さんは、できるだけ節約するため買うものを吟味している。食費は4年間で25%増加しており、光熱費も37%増加した。今は家計の中で削減できる費用はないか検討を続けている。
渡辺氏は、所得の低い家庭では元々絞り込んで買っているのでインフレの影響を強く受けると解説した。河野氏は、企業は20~30代に手厚く賃上げしているが、就職氷河期世代は恵まれた環境になければ人的資本を上げることができず賃上げにつながらないと解説した。政府は家計への支援としてガソリン税の暫定税率の廃止や地方向け交付金などの政策を打ち出している。今は給付付き税額控除と消費税減税の議論を進めている。河野氏は、日本を見ると低所得の現役世代や子育ての低中所得世帯に冷たい社会になっており、社会保障制度のアップグレードが大事と指摘した。渡辺氏は、リタイア世代への年金支給額もインフレと連動して増やしていくことも政府は考えていかなければいけない、物価高でなく賃金安にフォーカスした対策をやるべきと指摘した。河野氏は、企業が儲かるようになっても賃上げをしなかったのは経営者が株主の方ばかり見ていたからで、生み出された利益を従業員と株主が分け合う社会慣行を作ることが大事と話した。渡辺氏は、政府が実質賃金の上昇を約束すること、そうなるような政策をうつと宣言することが必要と話した。
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