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オープニング映像。
群馬県庁32階の展望室に原口雅臣アナウンサー、群馬県高崎市出身のJOYさんが登場。展望台の景色を楽しむのではなく、VRゴーグルをつけてもらい県内の企業が作った仮想世界を体験してもらった。伊香保温泉の夜の温泉街を再現したもので、石畳の階段なども再現され上り下りできる。
きょうのテーマは、群馬県各地のデジタル時代に向けた取り組み。高崎市でG7デジタル・技術相会合が開かれ、県内の企業の技術展示を各国の大臣が視察した。
群馬県の企業が取り組んでいる主なデジタル関連分野を紹介。VR・仮想空間、接触式ICカードなどのデジタルID、自動操縦ドローンなどを用いたデジタル農業、無人バスなどが実用化された自動運転などの分野がある。
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群馬県で活躍するデジタル技術、ひとつ目は自動運転。高崎市では自動運転バスが実証実験として運行している。開発に関わった教授の小木津武樹さんは、将来は車での移動を意識せずに、目的地を設定したら家ごと自動運転の車で移動でいるような未来が来るかもと述べた。バスの自動運転化の背景には、高齢化で各地のバス会社のドライバーが不足していることがある。技術開発では既存のバスや車を簡単な改造で自動運転化できる仕組みを作り、全国70か所で実用化されている。
自動運転は交通手段のほか、物流にも応用されている。安中市の物流会社では、敷地内を無人トラックで輸送する実証実験を開始。タブレットを操作しながら作業員ひとりで2台のトラックが動かせるという。物流業界でも高齢化によるドライバー不足が発生している。
群馬県のデジタル技術推進の監修を行う、前橋工科大学・理事長の福田尚久さんをスタジオに迎えた。アメリカの「リンゴのマークのIT企業」の元副社長。前橋市が国による「デジタル田園都市国家構想」の6か所の特区のひとつに選ばれ、多くの先端技術の実証実験が行われていると解説した。
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- デジタル田園都市国家構想前橋市(群馬)
前橋市の麦畑・広さ60ヘクタールで導入されている、IT技術を取り入れた農業を紹介。スマート農業と呼ばれ、効率化や品質の向上が見込まれる。麦畑はコンバインで刈り取りを行った時点でセンサーを通して作物の出来を検査し、畑のエリアごとに色分けして分析し今後の土作りに反映させるといった活用ができるという。他にも農薬散布用のドローンは農薬がむらなく短時間でまけるほか、畑に人が分け入ってまかずに住むので作物を傷つけないなどの利点がある。自動化・省力化を進めることにより、若者の新規就農や企業の農業への参入を促進する効果も見込まれている。
スマート農業について専門家は、手間をかけずに農業を実現することで若者の新規就農などのハードルを下げることができる、全自動化した野菜工場の立ち上げなども増加していると述べた。
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群馬県のデジタル技術導入の取り組み、続いてはデジタルID。前橋市・共愛学園こども園では園児のもつアレルギーなどの情報をデジタルIDで管理し、給食時に食べさせてはいけない食材などをチェックしている。保護者は食べられない食材をアプリで入力し、管理栄養士に情報が送られ照合されるという。スタジオの専門家は、全国的に導入されればアレルギー人口などの統計データの取得、アレルギーを持った人向けのサービスなどにつなげられると述べた。
群馬県ではデジタル技術を担うエンジニアの育成も進められている。推進対象校となった高崎高校の生徒は、今年行われたG7デジタル・技術相会合にも出席し、各国の大臣たちの前でスピーチをした。高田悠希(はるき)さんは、視覚障害者が使う白杖にAI技術による障害物認識を搭載したものを開発。横断歩道や線路の検知、ルートを外れたときの警告などができるという。開発は県のプロジェクトとして行われ、地元の企業のエンジニアが高校生たちに直接指導。コントロールボックスの製作には企業の3Dプリンターなどを活用した。完成品は昨年度の科学コンクールで内閣総理大臣賞を受賞した。
同様のプロジェクトは太田工業高校、藤岡中央高校など県内の6校で行われている。高崎高校の今年度の活動では、先輩の受賞を受けて物理部の新入部員が22人となり、先輩たちが指導に追われていた。生徒たちの作品から、災害現場に出動して最適経路を求めながら進むレスキューロボットなどを紹介した。指導を行う会社の社長は、若い感性ならではの発想を大切にプロジェクトを進めていると述べた。
VTRで取り上げた白杖の開発者・高田悠希さんにリモートで話を聞いた。将来やりたいことを聞くと、ものづくりが好きなので自分の作ったものが広く使ってもらえるような仕事につきたいと答えた。専門家は、未来のエンジニアには目の前の課題を解くだけでなく、日常に潜む課題を見つけて自ら解決するという発想も求められると述べた。
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最後に、原口雅臣アナの姿と声を持った自動で動くアバター「NEXTマサオミ」に画面に登場してもらった。自動でポーズをとりながら話しかける機能があり、番組を締めくくる「未来の群馬県に期待するものは」との質問を一同に投げかけた。一同は、次の世代の子どもたちにも役立つ過ごしやすい社会を技術の力で作っていってほしいなどと述べた。
エンディングの挨拶。
NHKの衛星放送・BS1の後継となる新チャンネル「NHK BS」の案内。12月1日放送開始。
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NHK放送博物館の展示イベント「VRでよみがえるガウディ ~サグラダ・ファミリアの秘密~」の案内。東京国立近代美術館では「ガウディとサグラダ・ファミリア展」をあわせて開催中。