1年間で約6万2000トンの処理水が放出され、1000基ほどある福島第一原発のタンクのうち20基ほどの解体が始まる予定。福島県の漁業者は風評被害につながるような事態がいつ起こるか分からない不安を今も抱えている。福島県の水揚げ量はいまも震災前を下回っている。中国や香港が日本産水産物の輸入停止措置を取った結果、去年9月〜今年6月までの6か月間の水産物の輸出額は2879億円と前の年の同じ期間に比べ16.9%減った。特に影響が大きいのがホタテで、中国への輸出額は放出開始前の去年1月〜6月は214億円にのぼっていたが、今年1月〜6月はゼロだった。ある水産加工会社では通販サイトを立ち上げるなど国内の販路を拡大し、今ではメキシコの水産企業の視察を受け入れるなど中国以外の販路開拓を目指している。新たな販売先を確保しようとラインなどを活用した売り込み強化をしている仲卸業者もある。