2年7か月前、母屋プロジェクトが始動。隈さんは左右非対称の複雑な多角形の設計図を提示し、縄文時代の竪穴式住居の延長線上にあると説明した。里の周辺で材料となる木材の切り出しを始め、実際にどう建てていくのか設計士と工務店の話し合いがスタート。「でか木の家」永和工務店の親方・金澤良行さんは丸太を組み上げていくうえですべてをぴったりの形に合わせる「しゃくり」が難しいのではと意見。設計士の平林さんは親方の懸念に対し、しゃくりの部分を3Dで再現しそれを紙に印刷して木に貼っていく解決策を提案。こうすることで重くて形が違う丸太でも工場で正確にしゃくりをいれることができる。木の皮感を残すために丸太を乾燥。手作業で皮をむいた丸太を農業用ハウスで乾燥する。太陽熱でハウス内の気温を上げることで屋外で乾かす天然乾燥よりも早く乾燥が進む。乾燥開始から11か月後、丸太は建材に適した水分量になった。今年8月に母屋の基礎工事がスタート。10日で基礎が完成した。
住所: 茨城県常陸太田市