去年7月、ある会社ががん患者を対象に生命保険を買い取る新サービスを始めた。このサービスの契約者1号となった男性を取材。男性は50人ほどの従業員を抱える会社経営者。去年4月にがんが再発しステージ4と診断された。男性の気がかりは会社のこと。男性は会社名義で4000万円の生命保険に加入していたが、掛け捨てのため、途中解約すると払い戻しはない。そこで決断したのは生命保険の売却。都内にある証券会社のグループ企業は去年7月から生命保険の買い取り事業を始めた。サービスはがん患者が対象。男性は保険金を受取る権利をこの会社に売却し、まとまった金額を受け取ることができた。会社はその後も生命保険会社に保険料を支払い、男性が亡くなったあと死亡保険金を受取るという仕組み。保険金を現金化できるメリットに加え、がんが回復した場合には保険の返還も可能だという。男性は悩んだが生命保険の売却を決めたという。男性が生命保険を売却したのは2650万円。男性は売却金を会社の未来のために使うという。