最初に紹介するあんこスイーツは「なめらかさにこだわり抜いた究極の水羊羹」。京都・祇園四条にある「鍵善良房」は江戸時代に創業。茶人や僧侶に和菓子を提供してきた老舗。夏のおすすめは「甘露竹」(1本500円)。本物の竹に入った水羊羹。全国からお取り寄せ可能で1日2000本売れるという。竹筒は専門業者が作る特注品。味の決め手はこし餡の炊き方。北海道・羊蹄産の小豆を下茹でして皮を取り除いたら、150キロの力で1時間搾る。水分を極限まで取り除いてこし餡の素「生餡」が完成。生餡とザラメを特注した横混ぜタイプの釜でかき混ぜる。一般的には円を描くようにかき混ぜるが、横方向のみかき混ぜることで粘りが強すぎないさっぱりしたこし餡に仕上げる。寒天とこし餡などを合わせて炊いて丁寧に混ぜながら冷やすと、寒天とあんこがなじみ光沢が出る。少し冷ましたら手作業で竹筒に注ぐ。温度が下がって水羊羹が固まってしまうので超スピード勝負だという。完成した水羊羹を店内で試食させてもらった。竹の節にキリで空気穴を開け、竹から羊羹を押し出して食べる(通常店内では節に穴を開けた状態で提供)。