甲府刑務所では受刑者が塀の外に出るという画期的な取り組みが行われた。甲府刑務所内の畑で作った作物を市内の動物園に寄付する初めての取り組み。受刑者が塀の外に出て直接届けに行く。拘禁刑を想定した処遇を担当・海老本刑務官は「地域貢献や他者貢献、社会貢献という取り組みの中、目標を達成する喜びを知ることが出来たのかなと」と話した。収穫されたサツマイモは約100kg。動物園に届ける役割を任されたのが鈴木さん(仮名)。受刑者が塀の外で活動する異例の試みには慎重な意見も多く、逃走などの事故防止のため多くの刑務官がサポートした。塀の外に出るのは逮捕以来3年ぶりだという。バスから降りる時には手錠や腰紐も外される。終了後、緊張で強張っていた鈴木さんの表情が柔らかくほどけた。刑務所に戻ると他の受刑者への報告と振り返りの時間が取られた。鈴木さんは「園長先生がおいしそうな芋を食べさせてあげるからねーって優しく語りかける光景を見て気持ちがほぐれたので、作ったかいがあると思った」と話した。鈴木さんは1年半を振り返り、懲役刑とは違うものを感じていると語った。
