物価高が続く中、牛丼チェーン各社が期間限定で主力の牛丼の値引きに踏み切っている。吉野家は9日から、「秋の牛丼祭」と題して1週間限定で牛丼を100円引きで販売。並盛1杯398円で提供する。100円以上の値引きは、2011年以来13年ぶり。更に、値引きが終わったあとに使える50円引きのクーポンまで配布。狙いは集客。「うまい・安い・早い」が代名詞の牛丼だが、大手各社は今年相次いで値上げを実施。特に吉野家は並盛りで比べるとほかの2社よりも68円高いため、値引きで客を呼ぼうという戦略。しかし、競合も黙ってはいない。松屋は8日から50円引きに。すき家も9日から80円引きのクーポンを1週間限定でアプリなどで配布。結局、3社ともに並盛が300円台という牛丼値引きバトルが繰り広げられている。こうした背景には、外食業界の競争激化があると専門家は指摘する。値引きで客の心をつかめるのか。牛丼各社の攻防戦は続く。