コラムニスト・泉麻人のリクエストは、「ウルトラアイ」。1978年から8年間放送された。身近な題材をテーマに、趣向をこらした実験で分かりやすく解説。泉がもう一度見たい回は、蚊の生態を特集した「蚊学入門」。番組テーマ曲を作ったのは、おもちゃのチャチャチャなどを作曲した越部信義。司会の山川静夫アナが自ら実験体となり、皮膚温の違いによる刺されやすさを実験した。泉は、教養バラエティの先駆け、それをNHKでやっているのが刺激的だったなどと話した。ゲストの秋吉久美子も実験に参加。蚊のオスとメス、どちらが人間の血を吸うのか実験した。泉は、テレビ情報誌の記者時代、現場を取材すると、よく山川アナがいて、番組内容を直接聞くこともあった、当時、山川アナは紅白歌合戦の司会の常連だった、そういう人が体を張っている面白さもあったなどと話した。泉がもう一度見たい回「卵大実験」では、ニワトリの体内でどうやって卵ができるかを調べた。ニワトリの体内で、黄身と白身は別々に作られる。卵巣で黄身ができ、卵管の中を通る間に白身をまとい、殻ができて産み落とされる。寒天の中に入った指輪を卵管に入れ、レントゲンで卵ができる様子を撮影した。泉は、内容が面白く、記事映えするから、テレビ情報誌の解説欄でもトップでウルトラアイを扱うことが多かった、ライターとしての文章の下敷きになっているのは番組解説原稿で、中でもお世話になったのがウルトラアイだったなどと話した。視聴率29.8%を記録した回もあったという。番組会議では、「何を言っても笑わない」などの決まりがあったという。泉が取材のために通った当時の居室は、部活のような雰囲気だったという。