価格高騰が続くコメ。安定供給を目指して政府は増産の方針に舵を切った。増産のカギを握るのが農地の集約化と大規模化。コメづくりの現場では、思わぬ壁に直面。新潟県上越市の大規模農業法人では、社員20人で東京ドーム約40個分にあたる200haの田んぼでコメを栽培。高齢化などで耕作をやめた農家の土地を借りて大規模化を進めてきたが、これ以上拡大するには課題があるという。飛び地では収穫後の運搬や農地間の移動時間が多くなる。さらに大規模化を阻む要因として土地の所有者がわからないという問題もある。栃木県大田原市では、地域の農家とともにほ場整備事業を行っている。土地の所有者がわからないケースや亡くなっているケースもあり、当初の想定通りに事業を進められない事態が起きている。国の調査では、所有者がわからない農地は、全国で約103万ha。日本の農地全体の2割。去年4月に法律が改正されたことで、現在では土地や建物を相続する際の登記が義務化。専門家は、おいしいコメを安定した価格で食べ続けていくために、消費者にもできることがあると指摘。日本総合研究所チーフスペシャリスト・三輪泰史さんは、「これから大事になるのは、消費者と農家がともに農業を育む当事者になるこ。ふるさと納税で環境を守るコメを選んだり、景観を守る棚田のオーナーになるなど、消費者が農家のパートナーになっていくのが、これからの新しい農業の姿になるのでは」などと指摘した。
